ハロー!プロジェクト/「チャンプル〜ハッピーマリッジソング集〜」(その4)

聴きましたよ。

聴く前から、私的には二つのテーマがあるのかなとは思ってました。

  1. フォークソング」や「童謡」と同様のカバーシリーズを作りたい
  2. ハロコン向けにビジュアルや話題を重視した組み合わせがほしい

サウンドプロデューサーさんのライナーノーツにも似たことが書いてますね。

ただ、純粋に「A」のみで構成されていれば、さほど批判もされずに済んだのでしょうが*1、余計な考えが入ったんでしょうか、なんとも中途半端なアルバムに仕上がっています。二兎を追う者は一兎をも得ず。
「B」は端から眼中にありませんでしたが、「A」は興味はないとも言えませんでした。

「A」の楽曲を探すのは非常に簡単です。個人名で表記された曲がそう。他は「B」ですかね。High-Kingは微妙かな。「続・美勇伝」だけは別次元で凄かったですが。
この「A」と「B」の落差が正直厳しい。「B」はコンサートになると顔が見えるから「○○ちゃん成長したなあ」で落ち着くかなとは思いますが、単純にCD音源で比較するのとやはり厳しい。
というのは、純粋に「A」で勝負するのなら、本来の購買層(つまり中高年層)にアピールする戦略もあるんです。有線対策でシングルカットして「この曲は誰が歌っているの?」「モーニング娘。高橋愛だよ」「へえ、意外とすごいね」という感じですかね。そこには「B」の発想が入る余地はないはずです。

というわけで、人数をかけた曲が私的には魅力的に感じられなかったです。「B」の話題が先行して混乱したけど、むしろ全員登場させる必要はなかったんじゃないかな?
必要なメンバーをピックアップしてみます。

まず、高橋愛とリンリン。この二人は「ライスミュージック」レベルですね。リンリンは想像通りの中国語圏出身の若手演歌歌手っぽくてたまらん。か行の発音に♂臭があるのが残念だけど、それ以外は無理に矯正する必要はないですね。

新垣里沙はロックバラードやミュージック系の曲に向くことが再確認できたし、田中れいなはハイトーンに安定があるので、彼女もソロ向き。

そして、亀井絵里。あんまし書かないことですけど(でも俺マニアの人は気がついていると思いますけど)、私的には今のハロプロで一番好きな声です*2。娘。でももっと大胆に使っても良いんじゃないかな?
今日聴いた段階でのベストトラックは「守ってあげたい」です。それと「赤いスイートピー」では一歩引いたところから声が出てくるよね。そこなんですよ。

あとBerryz工房から菅谷梨沙子、そして℃-uteから岡井千聖。菅谷は昭和歌謡にフィットしそうな声質で、バタ臭い曲に向いている。岡井は一番正統派アイドルチックな声質ですが、物真似に走らなければ化けそうです。

以上の7名かな。もし私がディレクターだとして、最低限必要なメンバーだけ書くと、こんなメンバーになる。
他のメンバーのファンに悪いけど昭和歌謡の向き不向きはあるので。

このくらいの人数で1曲あたり最高でも3名程度にとどめて欲しかったです。ってのはオリジナルがソロボーカルか、またはグループであってもボーカルは一人の曲がほとんどのはずですから。
だからといって一人ずつ歌えば良いってものでもない。「関白宣言」はくすぐったくて仕方がない。

ただ「続・美勇伝」は別腹です。曲調が今のJ-POPに一番近いこともありますが、ユニットものとしては一番バランスが良かったですね。残念なのは、個人名表記に昇格できなかったことだけ。というかむしろこのシリーズとは別に企画したほうが良かったのでは?...美勇伝の名は使うべきではなかったですが。
あとのユニットはビジュアルの妙を楽しんでくれレベル。例えば「赤いスイートピー」は亀井と岡井のデュオあるいはソロ(1番と2番を交互に歌うとか)の方が曲が映えたと思います。そうすれば岡井ちゃんも個人名に昇格できた。ああ、せっかくのチャンスだったのになあ。もったいない。

        • -

おまけ。
それと、「A」の曲はユニット唱ではなかなか聴けない「ブレス(息継ぎ)」が楽しめます。それも魅力です。サビになると「パンチイン」していそうな曲もありますけどね。

*1:「A」だけでもハロコンで披露できたはずなのにねえ。

*2:後藤真希柴田あゆみの中間的な声というか。