AKB48の昔と今(その3)
コラムとして続ける気は無かったのですが、新たな動きがありますね。
AKB48・柏木由紀が異例の“女子高生お天気お姉さん”に(オリコン)
アイドルグループ・AKB48の柏木由紀が、25日(水)のAKB48劇場公演で、芸能プロダクション・ワタナベエンターテインメントへの所属決定と、3月30日(月)スタートの情報番組『ひるおび!』(TBS系・前11時〜)の水曜、木曜にお天気キャスターとして出演することを発表した。
えっと、8期オーデで古川愛李とともに一推しだった子です(苦笑)。鹿児島予選で、VTRで縦笛を吹いてました。一推しだったのは「縦笛を吹いていた」からじゃないのですが(おにいちゃんの嘘つき!)、まあ当時はまだコンシューマーレベルの流行語になっていなかった「萌え」を先取りするには良い人材かなとは思いました。
ただねえ、当時のつんく♂さん...なのか、実際に選んでいる黒幕さんっているのかどうか判りませんけど...いや、娘。オーデに関しての決定権はつんく♂さんでしょうねえ。なぜなら彼は2次のVTR審査からの参加で、(オーディションを実際に受けた方の話では)1次審査は3つに分かれ、それぞれ社員(役員?)の方が審査することになっていますので、会社の意向的には彼女はOKだったはず。それを、つんく♂さんがハネちゃったのかな。まあ、そんな話はどうでもいいや(笑)、つんく♂さんは当時(今でも?)「世間から広く愛されそうな愛嬌のある子」を選ぶ傾向があり、その一方でハロプロ好きではないアイドルオタク向けっぽい感性の子や、作為的なことをしそうな子(=媚を売りそうなタイプの子)を選ぶのにとても慎重だった印象でした。それは時東ぁみやNGP!メンバーが秋葉原にいながらアキバ系的仕事にはあまり縁がなかったことにも繋がりますね。なので、その当時エッグ...はあったか、じゃなくてHAPPY! STYLEがあったなら、そちらを勧められた気もしないでもない感じの子ですね。
それが、AKB48に行っちゃったことで、思い切ったことするなあ...という印象もありましたけど、努力を重ねた後にナベプロに救われたのは幸運かもしれない。ナベプロならば多分にハロプロとの接点も出来そうですね。独り立ちすればでしょうけど(苦笑)。
それと、アイドルマニアならご存知の通り、お天気お姉さんは、そのコンシューマーレベルでの「萌え」が今一番花開いている分野で、フジと日テレが先行しており、TBSはかなり焦っているのかなとは思います。その意味で利害が一致したとも言えそう。
で、本題は実はこの子ではなく、次の部分。
AKB48は事務所無所属の少女を採用し、暫定的にAKSというAKB48の事務所に所属。日々、公演などの活動を行い、やがて大手芸能プロダクションから声がかかり、所属する事務所が決まるというスタイルをとっている。平凡な少女が、夢を追いながらAKB48として活動し、事務所が決まり、スターになっていくというプロセスを歩む……という芸能界の最も“夢”のある部分を見せるのが結成当初からのコンセプトだという。
オーディション雑誌「デビュー」を出版しているオリコンならではの解説ですな。
それと同時に「本丸を落とした!」っぽい鼻息の荒さも感じさせる文章でもある。
これは一時期、忘れかけられたコンセプトでしょうけど、これを軌道に乗せた(復活させた)のは誰なのかが気になります。いかに秋元氏のネームバリューが高くても、どこの馬の骨がわからなそうな集団が突然始めたプロジェクトですし*1、さらに、彼は失敗しそうなプロジェクトに見切りをつける速さは超一流で、かつ、そのプロジェクトの後始末(事務所斡旋)はしない印象もあったので、どこかの(信頼のおける)事務所が音頭を取って助け舟を出さないと、こういう形にはならないはずですよね。協力プロダクションの力関係がホリプロ&田辺エージェンシー*2→尾木プロ→ナベプロですから、やっぱ予想通り音事協マターなのかなあ?
とすると、もうひとつの芸能事務所団体の音制連はどうするのかな?
NGP!...うーん。
音制連系の事務所は、モデルエージェンシーを兼業していたり、提携ミュージックスクールからの抜擢などが中心なので、こういったシステムはあまり必要がないんですよね。それと、アップフロント支持層は秋元嫌いが多いと思うので、感情を逆なでしそうな雰囲気もある。
その一方、タレント事務所の多い音事協系事務所が人材確保に活用するケースは今後も増えてきそうな予感です。「契約料(移籍料)<いままでの育成費用」ならば。特に今だとテレビの出演ギャラが安く押さえられちゃう傾向がありそうですし。
ともかく、「研修生」という従来の地味な部分を派手に演出して目新しさを出すことには成功しつつあるプロジェクトですが、ただ、これをビジネス化して武道館を目指そうとする動きがあると、正直うざい...というか、事務所によっては、踏み台にしやがって!ってことになるかもしれない。でも、武道館公演の収入があれば、無理なタイアップはしなくて済む...いや、事務所契約収入で成り立てば一番なんでしょうけどね。このバランスの問題。
それと、細かい予想では、はじめから事務所でキープしている子を無所属として加入させて、人気が出たところで予定通り契約なんてことも増えそう。これっておにゃン子でも(ソロデビュー系の子の中で)あったよね。んで、それを横取りしようとする事務所とトラブルに発展...いや野次馬的には面白いかもしれないけど、当事者達はたまったもんじゃない。だから(調停役の)音事協が絡むケースはどちらにしてもあるとは予想できます。
そのあたりが今後のウオッチポイントかなと思います。