ハロプロと声優系の現場の様子など

ついでなんで、ハロプロとアニメ・声優の現場の違いをまとめてみますね。
地方ファンを無視した内容になってますが、ご了承ください。

参戦数の違い
まず、ウチでアニメファンと声優ファンを分けて表現することがたまにありますが、「アニメファン」は作品志向のファンで、「声優ファン」は声優志向のファンです。多分に行動パターンは異なるはず。ガンダムファンはガンダム全般に精通していて、○○ちゃんファンは○○ちゃんの出演するアニメしか見ない(あるいはアニメは殆ど見ない)...といった感じで。
一方のみを書くとクレーム来そうなので、面倒くさいですけど(苦笑)、アイドルで例えると「アイドルファン」はグラビアやアイドル女優・U-15ファンで、「ハロプロファン」はハロプロのファン。アイドル女優ファンはドラマや映画を割と幅広く見る傾向がありますが、ハロプロファンはハロメンが出るドラマしか見ないといった案配です。
まあ端的に表現したまで、個人差はあるでしょうけどね。

んで、アニメ・声優ファンは全国で1千万はいるんじゃないかと思われますが、それぞれ独自の考え方があるので、例えばコミケにしても「行かない」って人の方が多数派でしょうし、イベント(フェア系・番組主導・声優主導)も星の数程あるでしょうが、お目当てレベルで絞り込むと対象イベントはぐっと少なくなります。
一方、ハロの方は1990年代型のライブアイドルスタイルを継承していて、現場主義的な部分が強いことや、ユニット活動がメインで、FCも合同なので、一推しが決まっていても、他の子も...という傾向が強くなり、自然と参戦数が増える傾向があります。

ファンの見た目
基本どちらも一般人とそんなに変わりません。テレビや動画配信サイトだけを見ると、どちらもキモい人達の集団になっていますが、それはそういう現場や集団を狙い撃ちしているから。さらに、番組が用意した仕込み客を使ってくるので厄介。ある有名ヲタ(ハロでもアニメ系でもない)のブログを見ると番組に出てくれるそういう人たちをかき集めていたりします(笑)。

話を一般のファンに戻します。両者とも言えるのはマイナー現場は濃い感じですが、メジャー現場になればなるほど見た目が一般人風になることです。
ただ、アニメ・声優現場では目当て度(目的意識度)が高くミーハー度が低い。似た者同士であるため統一感を求める傾向が強い。
ハロプロの場合は一般人向けなので、オタクではない濃い人達がやってくること。具体的には特攻服系の人達など。なので統一感がなく自由な雰囲気を求める傾向がある(あった)。ただ最近はメンバーの(3D)キャラクター志向が強まったため、オタク寄りなので、アニメ現場に似てきた感じはありますね。
ちなみに、アイドル(女優)系の場合は書斎派メインになるので、現場になれていない人が多い現場では、おとなしい感じになります。

現場の服装やアピール度
これはハロ現場の方が派手です。というかティーンズユニット系に強く出ますね。アイドルに求められる『仮想恋人』性に対し、ファンが目立とう精神でアピールしてくるというか。

一方、声優系は自作Tシャツや特攻服姿はまずみかけません。これは現場数が少ないということもあるでしょうが、アーティストの年齢が高いことで、世界観を本人のフィジカル面に求めないこともある。
(このあたりは謎のエックス理論ですな。苦笑。)
これはハロでも20歳超えてソロでやっているメンバーに強く出てくる傾向です。なので同じハロプロでも10代メンバー中心のユニットと、そうじゃないユニットでライブの空気感が違う。今回のFC分割劇はそれを察してかもしれませんが、実はファンは重なってたりもするのでねえ...

ただ声優系もアーティストによってはグッズで法被を売ったりして、アイドルライブとしての雰囲気作りに気を使っているようです。ただそのアーティストさんのライブ制作はハロプロと一緒だったりします(笑)。まあ本人がディープなアイドルマニアなので、丁度良い感じにはなりますけどね。

スポーツイベントでは応援団・サポーターは自宅からユニフォームを着て行く派が多数派でしょうが、ハロ/声優系ともに現場で着替える派です。

仕切り屋的存在
アニメ系だと、武道館レベルでは気にならない感じになりますが、小さめのホールやライブハウス、そして「声優ユニット(番組主題歌のために作られた限定的なユニット)」のイベントなどに行くと、仕切り屋的な存在の人に遭遇します。私は一時期の現場系アイドルファンが使っていた「えらいひと」と呼んでいましたが、今はどうなんだろう?...んで、その人(たち)は何をするかというと...

  • コール表を配る
  • 最前付近に陣取ることが多い
  • 開演前に気合い入れをする
  • 自己紹介MCの時に「せーの!」とかけ声をかけ、その後、目当て客が一斉に「○○ちゃーん!」と叫ぶ
  • 曲中の警報(「はーい!はーい!はいはいはいはい」)の直前に「せーの!」と叫ぶ
  • 本編終了後に「アンコール行くぞ!」的な言葉を叫び、その後一斉に「アンコール」と叫ぶ
  • 終演後に三本締めの音頭をとる

他にもあると思いますが、ハロとの差分はこんな感じです。「企画があったらサイリウムを配る」なんてのはハロヲタと一緒。
ある方に聴いた話によると「レモンエンジェル」あたりから親衛隊ノリがアニメファンにもインポートされ、アイドル声優ブームあたりで乙女塾ノリがインポートされてきたようです。最初に入ってきたのが親衛隊ノリのようなので、それっぽい感じにはなっていますが、ただその頃になるとパソコン通信などで情報交換出来ますので、親衛隊の様に組織化されたり、威圧的な人はいません。基本的には入りやすい世界です。「えらいひと」の正体は古参ファンです。

ハロの場合は乙女塾終了から時期が空いているので「乙女塾ノリ」から親衛隊ノリを引いたものなので、そういう「えらいひと」はいません。
いや、いません...というと語弊があるかな。モーニング娘。などメジャー級ではファン数が多いので、そういう人は機能しませんが、初期のキッズやエッグ現場みたく数十人レベルからスタートみたいな現場では、まずリーダー的な存在が出来ます。代表的なのは時東ぁみイベント・ライブで頑張っていた大森さんみたいな感じですね。確か「開演前の気合い入れ」はやってましたよね。
またベリキューのライブ直前で訳の判らないコールをする人達の中でも、親衛隊崩れの人がいるようで、あれも一種の「気合い入れ」なんでしょうが、その一団は嫌われているようですね。その一方で「清水佐紀さーん」の人とか、℃-uteのぐんまいまい氏とか、拍手が起こる人もいます。
あと、小規模ライブでは「えらいひと」は最前に行くケースが多いですが、メジャーになると一見さんに譲る傾向があるようです。そこで固執すると「最前厨」とネットで叩かれます。

ちなみにハロプロでは似た様な意味の「最強」という言葉がありますが、「最強」は自薦的なニュアンスが強いので、他薦的な「えらいひと」は「最強」という言葉を嫌う傾向があるようです。

サイリウム
声優系はサイリウムにこだわりがあり、色を統一してきますね。
それとウルトラオレンジのルーツは声優系かなと。相当な割合のヲタさんが異常な程使ってます。声優系もハロも「サプライズ」時や「まってました」という表現手段で使うのですが、向こうはイントロで、こちらはスローパート(曲の最後のサビで演奏がオフミックスになる部分)のソロの時に折る傾向があります。新人公演ではウルトラオレンジ売っていたそうなんですが、ニューフェイス(小学4年生)登場の際にウルトラオレンジ持ってMCスペースに駆けていくヲタが何人も...お前らなあ。

ヲタ芸
今から考えるとヲタ芸の定義って「親衛隊系のパフォーマンスをハロヲタが再構築したもの」なんだと思います。なのでPPPHやOiそれとMIXといった一般客マターのパフォーマンスはヲタ芸じゃない。 今では小規模会場が多くなったであろうヲタ芸ですが、OADやロマンスの挿入箇所が声優現場とハロ現場では異なります。

その他
アニメ・声優系のライブって、双眼鏡使っている人があんましいないです。

以上、こんなことかな。
この手の話は、実は割とここでは展開しているんですよ。だからウチを読んでいる人は少なくともアニメ現場はロリコンの巣窟なんて思っている人はいないと思います。まあそりゃあエロゲの歌姫イベントならそう思うでしょうけどね。ただ歌姫はロリではない。だから複雑だったりする。

んで、今回書いた理由は、友人でもある「能登有沙のえらいひと」さんから、「ヲタキャラである彼女が将来的に声優などでアニメ系現場に顔を出すようになった時、気をつけなければいけないことって何?」と聞かれたことがきっかけです。なので今回はその部分が特に強調された形になっています。まあでも「せーの!」って言う必要はないでしょうね。こちらはこちらのノリで行けば良い。むしろ「コール表」配っている人達から向こうのリーダー格の人を紹介してもらって友好関係を築く方が大切かもしれません。グラビアアイドルでもある時東ぁみさんの現場にポッシがお邪魔するとき、当時のポッシファンの核になっている人達(知人)が、時東さんファンの代表格な方々と上手くやってました。アレがなかったら排他的になっていたかもしれません。ハロヲタは雑種もいいところですが、他所は血統種だと思った方がいい。

それと、向こうの諸行動を異端だと思わない方がいいですね。「現場数が少ない中でどう盛り上げていくか?」っていうものの答えがそれだということです。ただ、手本になっているのが1990年前半頃のものなので、フレキシブルに変わっていくハロ現場住民からすると、多少は窮屈な感じに見えちゃうかもしれないですね。そのあたりはこちらもアニメタイアップが増えるでしょうから、向こうサイドも混血的なノリが出てくる感じはしますけどね。