音楽ガッタス比較論(その1)

ガッタスの歴史を軽く振り返ると、最初にスポーツ振興ありきで、それが夏のイベントの余興として始まったアイドルフットサルの波に飲まれてしまい、他社に利用されかけたところをなんとか脱出し、本来のスポーツ振興に戻った経緯がある。ただ逆にスポーツ振興だけだと華がないのでしょうか、そこで歌手としての活動もアピールしつつ相互作用を狙う...みたいな感じですかね。
ただ、単にリリースしてみたのとはちょっと違う。柴田あゆみ藤本美貴が不参加だったのは、1stシングルと他の活動が重なったこともあるのかなとは思いますが、一方で本格的なユニットを予感したものだったと思います。

というわけで、蓋を開けてみたら意外なほどのクオリティで、将来がとても楽しみになってきた音楽ガッタスですが、私を含めて過去の娘。と似た感触を持った方も結構いらっしゃると思います。偶然似たのか、はたまた意図的に似せたのかはわかりません。後者の場合は同業者の便乗商法的なものもありますが、同じプロジェクトならばそれは避けるかなとは思います。一方、前者のケースはサウンドプロデューサーやライブ構成作家等のかなりの部分で同一人物が関わっている可能性が高いってこともある。またクオリティーを高めると自然と似てしまうってのもあるかなと。

ただ、似ているのはサウンドや構成よりも、エッグを加入させたことにより、先輩後輩のバランスが「過去のモーニング娘。」と似てしまったことですよね。
細かい違いはあります。オーディションからメンバー採用までをサッカーに例えると、高校サッカー全国大会出身者からチョイスしたのが娘。であり、ユースなど下部組織からのピックアップしたものがキッズやエッグです。現状の娘。のシステムを変えない(キッズ・エッグ出身者を受け入れない)限りは、娘。風のユニットがもうひとつ存在してもおかしくは無い。
ただ、ステージ上(フィールド上)ではどこの出身かは問われません。単に先輩と後輩(ベテランと新人)が存在しているだけ。これは娘。もガッタスも一緒。ユニット(チーム)で問われるのは「年齢的なバランス」や「ユニット(チーム)の一体感」などですが、ハロヲタ的には今の娘。よりも音楽ガッタスの方が「年齢的なバランス」ではアドバンテージを持ってしまったんです。
一方、モーニング娘。については、「誕生10年記念隊」がイマイチ盛り上がらず、何名かが引退や休業を余儀なくされ、さらに先輩格の他のユニットへのアプローチと、孤立感が目立っていはいます。

ただここで「事務所は娘。を見捨てたなw」的な思考も避けたいなとは思う。彼女達は人間であって商品ではないので。

そこで春のシングル大全集ツアーなのですが、ここに何かの意味を見出したいところですね。彼女達にとってプラスとなるのかマイナスなのかは、彼女達よりもセットリスト等の構成によって大きく左右されますので、どう考えているのかが判断出来ると思います。もともとガッタスは「ユニット(チーム)の一体感」を信条としていますので、それを超えるのは並大抵ではありませんが、超えない限り先には進めない気がします。