夏まゆみ/「秋葉原48劇場」の振付を担当(その2)

続き

MWAVEさんやゆめりあさんの言及を読みましたが、一様に距離を置いた意見で安心しました。
さすがに諸手を上げて「わ〜い」って方はそうはいないですよね。正直ほっとしてます。 某集団の時みたいなことがあるので念には念を入れようと思い、前回は論評を抑えめに掲載しましたが、それでは物足りなさそうなので追記しておきます。

まず秋元康氏について。
彼のアイドル仕事として「おニャン子クラブ」の他に有名なのは、小泉今日子の「なんてたってアイドル」ですが、これはアイドルキーワードで言うところの「6」なんです。こういったことをアイドル自ら発信させることが当時は新鮮で、それがウケた時代なんでしょうけど、これって同時にアイドル自身の首を絞める行為なんですよね。マジシャンがネタばらしするのと同様に。その後のアイドル歌手の衰退と多少はリンクしているかもしれません。
(参考までに、未だに一部ファンの間でバッシングを受けている様に感じられてならない矢口真里の謝罪文(?)に度々登場する「アイドル」という言葉も「6」。個人的にはあの表現が彼女をある意味苦しい立場においてると思います。)
で、彼の最近の仕事、例えば星井七瀬の「なっちゃん」の作詞などでも、まだまだ「紋切り型」思考は直っていない模様なので、それがタレント達にどう影響するのかがまず一点。

また、先日のコメントで「有言○○型」と称したのは、彼は企画屋さんだからです。アーティストの場合は言わなくても阿吽の呼吸でやってくれるかもしれませんが、彼はハッタリかましてなんぼの世界ですから、なのでとりあえずカードをさらけださなければならない。
なので、このカードが意図した結果にならなかったらどうするか?...なんですが、彼の場合は単発の企画であれば失敗しても無かったことになりますし、おニャン子チェキッ娘も事務所に所属していればですが救われる道はありました。ただ今回は所属先は一箇所になるでしょうし、それだけの女の子達を守っていかなければいけない立場の一人である以上、今回は逃げることは出来ないと思います。
(これはASAYANつんくさんが娘。プロデュースを引き受けたとき「やるならきちんとやる」みたいなことを発言していましたが、そういう覚悟があるかどうかでこの先が決まってきます。知らないうちに居なくなっていたじゃ泣いちゃいます(苦笑)。)
これが二点目。

以上が彼への注目点です。

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もうひとつの経営サイドの視点で考えた場合ですが、自前で全てやるには、「既に自前でそういったシステムが稼動しているところ」でないと現状では困難です。
ハロプロがある程度成功しているのは、こんこんが美味しそうにほくほく食べている姿が激萌えだからでも、あいぼんの色んなところのぷにぷに感がたまらないからでもなく、きめの細かい地方興行が出来る音楽事務所だからだと思います。同じ音楽事務所でも地方興業無視で○大ドームツアーに意識が向かってしまう事務所では決して上手く行かなかったでしょう。例はあえて避けますが。

で、そうではないタレントエージェント系の事務所では、アイドルキーワードの「4」→「1」へのスムーズな移行が勝敗の鍵になります。
今回の件は”中のシステム”はよく考えてられていますが、外(つまり「4」→「1」)に向けての戦略をどうするかがちょっと見えこない気がします。
場所が秋葉原ということもあり、「5」(「アイドルファン向け」あるいは「男性専科的な展開」)で割り切るのであれば成功へのハードルは一気に低くなり、これでも充分に満足するのでしょうけど、タレントのモチベーションが「4」→「1」ならば、それではちょっと可愛そうな気もします。

あんまり批判的に書いても仕方ないので、成功へのヒントを。
応募総数7,924名なのでルックス的には充分満足出来るものだと思います*1サウンドや振り付けでも一定以上のクオリティは期待出来ます。成功するにはトップの子を早く明確にすること。その子の露出が多くなれば牽引力が増し、それが起爆剤になり得ます*2
(そう考えると、「それって今のモーニング娘。にも当てはまらないか?」という意見も出てきそうです(苦笑)。)

*1:逆に考えると娘。オーディションでもこのレベルの子は多数応募している筈です(目検で確認済(笑))。

*2:逆に考えると美少女クラブが上手く運べなかったのは牽引力が弱かったからです。私だったら上戸彩をその中へ入れます。