勉強会(その2)

WINCHANさん(コメント)。

っていうかものすごい資金力で新曲が出てもほとんどプロモが行われない℃-uteヲタとしてはある意味羨ましい部分もありますね。(せめて歌番組に1回ぐらいは出して欲しい…)

はい。
これって、SSMの両角さんが自身のネットラジオ(だったかな)でおっしゃっていた「ハロプロはアーティスト面してないでアイドルしようぜ」みたいなのに繋がる話しかなと思います。

「アイドル」って言葉は人によってそれぞれ異なる意味を持ってます。制作サイドにとっての「アイドル」とは極端な話、どこかとタイアップしてキャンペーンガールしちゃうような、要は『スポンサー』を付けて派手なことをしていこう...が理想なんでしょうね。で、その『スポンサー』には代理店がつきますから、プールした予算の中でCDの販促活動やネット工作活動もできちゃいますよ...というカラクリなんだと。

ただ、その時点の資金力はあっても恒久的なものではありません。秋元系のプロジェクトは、とにかくスポンサー頼みですから、スポンサーがいなくなったら終了です。ただ、今まではTV番組連動プロジェクトだったからで、今回はそうじゃないので、ずるずると続いています。
最初は電話会社など優良企業を引っ張ってきても、効果ゼロですから見切りをつけられ(予算がおりず)、徐々にグレーな企業*1に握られちゃっている印象です。

まあともかく、周辺に古参のアイドルファンの知人がいれば「普通アイドルなんて3年と持たないよ」みたいな話はよく出てくると思うのですが、制作サイド都合の「アイドル」はトレンドなどにも左右され、自ずと運命は決まっちゃいますよね。
あそこは元々「タレント育成プロジェクト」なんですから、その当初のコンセプトに立ち返れば、派手なことをしなくとも、事務所間との信頼関係だけでもやっていけるはずなんですが...

閑話休題
一方、「アーティスト」ってのも、さまざまな意味があるのですが、要は自前で客を集めて、コンサートやグッズ、CDなどで生計を立てるイメージがあります。基本は興行ですから「呼ばれれば行きます!」という部分に『スポンサー』が入り込む余地はありますが、それ以上はないはずです。

ただavexのようにアーティスト風のアイドル歌手戦略、これは「歌姫」や男女のユニットも含みますが、要は「アイドルはダサいから嫌い」をターゲットにしたアイドルですから、実態は「アーティストもどきのアイドル」です。

で、田中義剛お兄ちゃんが当時のことをこう書いています

ある日、「これから女性アイドルをやるぞ」と会長が宣言した。うちの事務所はアイドルなんてやったことが無い。みんな反対した。そしたら「本当のアイドルじゃない。アイドルもどきをやる」と訳のわからないことを言ってオーディションに落ちた女の子を集めてグループを作った。それが「モーニング娘」だ。

そう「アイドルもどきアーティスト」ですね。avexの逆です。
女性でこれが今実現できているのは、ハロと声優系アーティストです。ビーイングもこれに近いかな。Perfumeはどうだろう?...BEE-HIVEは「アーティストもどきのアイドル」でしたけど、彼女達だけはそうじゃないと本能的に察したからこそ、爆音系を中心にハロヲタさんからも支持されて今日に至る訳ですよね。

山崎さんの凄いところは、バランス感覚なんでしょうね。売り出し方はアイドルっぽいんだけど、実態はアーティストですから、骨格が揺るがないですし、アイドルマニアではなく音楽マニアがファンにつく。また、アイドル的なものを求められると、それに特化したアーティストを売り出したり、OGを上手く使ったりする。

ただ問題は山崎チルドレンかなと。

会長は言う。「人生はアメーバーだ」。だが、その意味を理解している社員は一人もいない。

ああ、そこが判っていれば、今のような状況になっていないと思うんだけどなあ。

多分に、今のOGたちやメロ記メンの方が、結構それを判っているのかなと思います。今風に表現すると「ハロOG>スタッフ=光男T」でしょうか。

*1:以前書いたとおり、新聞社も「インテリが書いてヤクザが売る」システムですので、グレーはグレーです。