例の事件について(その2)

続き

昨日の帰宅途中、現場にて手を合わせてきました。

それと...
私的には彼の行った行為について同調はしていません。
それよりも「犯罪を利用してやろうとする動き」に対して、警戒する必要があります。
ただ、それだけを書くと頭がおかしい人間だと思われちゃうので、具体的に書かないといけないですね。

今まで放置されてきた「ダガーナイフ」販売禁止は当然でしょうし、歩行者天国中止やイベント自粛は致し方ないことではあります。これは「犯罪を利用してやろうとする動き」ではありません。
それとこれは結果的に売名行為になっていますが、可愛いので、まあスルーしときます。

振り返れば、M君事件が起きた際、マスコミは当時マニア界でもそれほどメジャーな言葉ではなかった「おたく」というキーワードを流行らせ、彼と同じような趣味を持つ一団を非難し始めた歴史があります。今回の件で一例を挙げるとこういうことに近い。
当時は、まだ人々が今よりもっと流行に流されやすい体質だったこともあり、それに世論が乗りかかったんです。そのとき、中森明夫氏をはじめとして、文化人や有名人・タレント達がそのマイノリティーな人達を擁護する動きに走った。結果的にそれが1990年代から始まる個性の時代の到来の一つとなったと思います*1

もうひとつ、マクロな視点では、児童ポルノの単純所持規制の動きとリンクしないかという流れもある。児童ポルノ問題は抽象的な倫理観だけで語るのではなく、強制的に裸体を撮られてしまった女性への人権的保護の観点から考えなければいけないので、流出を止めることが大切なのですが、所持まで禁じてしまうと、魔女狩りのような状況になる危険性がある。痴漢防止をあまりにも過度にやりすぎたために、罪の無い乗客に対する冤罪や恐喝事件が発生してしまったことと似た状況が発生する可能性すらあります。

その意味で、彼の言動に対し、ある程度は理解する必要があるということです。確かに「共感」より「理解」の方がよかったかもしれませんね。ただ共感はあくまでもある「意見や感情」に対して同じ感覚を覚える行為ですので、模倣や同調という域ではないはずです。

それと、こちらサイドの意見としては「こっちに来ればこんな事にならなかったのに」も散見されましたが、これについて私は否定的です。というのももう一人の例の人の最初の報道の際の反応について、バッシング傾向が強かった一群の中にゲーヲタさん達もいました。実際のリンクは自重したので参考になるかは判りませんが当時の感想です。「漫画・アニメ・ゲーム・鉄道ファン」としましたが、ゲームファンが特に露骨だったかな。やはり3Dと2Dの溝はとても深いです。よく言う「裏切らない」「年取らない」「俺の嫁」論にリンクする部分です。ただハロプロも近年は2D的な要素も多少あるので、そのあたりの分析は難しいかもしれませんね。

*1:バブル崩壊も大きいのですが...