能登有沙、SI☆NA(旧ハロプロ関西)、他/「HAPPY! STYLE Communication Circuit 001」(その9)

今回はアニメから離れ、アイドルソング方面を。

SI☆NA(当時、ハロプロ関西)が以前のイベントで披露した曲のライブバージョンです。

高橋由美子/Fight!

1994年のライブツアーですね(参考)。

これ行った気がする。この変な衣装は記憶にあるので(苦笑)...客層はCoCoよりもやや大人しめで、もう親衛隊はいなかった気もする。
Good-Pこと高橋由美子さんは1990年デビューで、この年は今でも(主に女優として)第一線で活躍している人もいる大豊作の年だったんだけど、いかんせん活躍の場が少なかった。今までヤングポップスを牽引していたCBSソニーが1991年の秋頃だったか、一部を除くアイドル歌手に対し契約打ち切りを断行したこともある暗い時代の中、彼女は(比較的契約期間の長そうな)ビクター所属なので運が良かったです。当時「最後のアイドル」みたいなキャッチフレーズでマニア的には人気があったのですが、セールス的にはパッとしなかったかな。それでもCM等で徐々に火が付き、ドラマでブレイクしたのですが、それと引き換えに歌手活動が徐々にフェイドアウトしていきます。1994年はその意味ではバランスの良い時期だったのかもしれませんね。

話をライブに移します。
バンドライブ+ダンサースタイルで、リリース当時のアレンジよりもさらにパワフルで良い感じですね。
「1980年代末期からの歌謡番組の不振・終焉により、アイドルポップスが従来のビッグバンドを意識したアレンジではなく、より今風(当時)のバンドスタイルを意識した自由なアレンジに変り、それに伴いアイドルポップスも松田聖子菊池桃子風の楽曲フォーマットの呪縛から解放された」云々は念仏の様に書いてますけど(苦笑)、それはレコード会社や歌手によって時期に多少のズレがあったりします。アイドルとアーティストの中間的存在だった森高千里を除くと、メジャーどころで一番早かったのは浅香唯さんや酒井法子さんあたりだったかな...それとおニャン子残党歌手と乙女塾あたり。実際にライブ展開できる実力のある歌手がまずそれに乗っかった形です。のりピーと同じビクター所属の高橋由美子さんのこの曲は1990年の2ndシングルで、まだライブ展開できる身分ではない感じでしたが、アレンジ的には将来を見据えた感じにはなっています。
ちなみにCBSソニーはアイドル歌手を早々に打ち切りましたが、その際、ライブ展開まで考えていなかったのかもしれない。ただEPICの方は(歌手志望の若手新人を集め)東京パフォーマンスドールを立ち上げるなど、180度違う方向に向かいました。

そう考えるとハロプロ関西(当時)のイベントで過渡期以後の作品は、Qlairの「SPRING LOVER 大作戦」のみ。作り手の目的も「ローカルの歌謡番組に出て、イベントで数回歌っておしまい」って雰囲気も感じさせる曲も多い時代でしたから、選曲は難しいかも。
んで、Happy Styleの仕掛け人と思しき方(方々?)は、小規模なプレアイドルイベントなどで歌っていたと思うのですが、その「本人が歌って振り真似するのが楽しい曲」と「ライブで盛り上がる」曲って必ずしも同一じゃないんですよね。当時のファンは親衛隊風のコールをするかもしれませんが、今は多分に殆どいないでしょうし、代わりに「PPPH」や「Oi」で攻めてくる。単に「懐かしのアイドルポップスをやってみました」なのか、はたまた「隠れた名曲を現代に再生させます」まで行けるのか...私的にはそこが一番の見所(聴きどころ)です。

まあ状況によって使える曲と使えない曲が出てくると思うし、ライブ向きのアレンジに変えた方がいいかな?...なんて曲も出てきそうですね。バンドライブなら楽ですが、カラオケライブだと厄介かもしれません。
(ちなみにアニオタさんの中には「バンドスタイルがライブの基本」みたいな人も結構居ますが、今回はどうなんだろう?)

余談。
上で「本人が歌って振り真似するのが楽しい曲」と「ライブで盛り上がる」曲って必ずしも同一じゃない...とか書きましたが、同一させちゃったのがつんく♂さんですね。自作曲に限らず、カバー曲でも良いセンスしてます。当時は「AメロBメロサビ」ではなく「AメロAメロサビ」も多い中、ちゃんとPPPHできる曲を選んでますしね。『おっさんホイホイ』でもあるし今風でもある。
とまあ、たまには誉めてあげないとね(苦笑)。