Berryz工房

はっちまんさんが語る当時の状況。

Berryz工房というユニットは間違いなくアイドルの歴史書に名前を残せる可能性を持ったグループです。U-15ボーカルアイドルグループというジャンルはBerryz工房が作ったものです。強いてあげればSpeedとかが先陣かもしれませんが。

以下は私の「上から目線」というより「身も蓋もない」補足。

当時(2002〜3年頃)、中学生中心のユニットが業界内(あくまでも業界内)でちょっとしたブームだったんです。avexは「SweetS」ですし、スターダストは「スナッピーズ」、スペクラは「Springs」、他にも「プリエール」や「ピポ☆エンジェルズ」というユニットもいました。SPPEDメンが在籍する事務所の「HINOIチーム」も一度ユニットが没ってますが、そのオリジナルアイディアはナルミヤのブランド名が入っていたユニットで、確かこの頃ですね。

表向きの背景は、例えば番組企画だったりなのですが、当時のキッズバブルで潤っていたブランドメーカーがメディアミックス戦略をとってきたり、ローティーンファッション誌が発行部数を伸ばしカリスマモデルが多数生まれたこともあります。そこに元々子役・モデル部門があったり、提携スクールに豊富な人材がいたりする事務所が協力した形です。

一方、ハロプロには幼児向けにミニモニ。があったものの、そのあたりではアップフロントは完璧な後発です。「ハロー!プロジェクトキッズ」の15名しかいませんでしたし、それもまだ何の目的も持たないまま採用した子達なので、かなりの手探り状態。「キッズオンリーのユニットを作る」と知った時も「めっちゃ焦ってるのかなあ...?」っていうのが、私の当時の正直な感想でした。

さて、発表当日は仕事で行けませんでした(苦笑)。
満員になると思ったので、早々と諦めちゃったんですね。>俺
ところが翌日話を聞くと「満員じゃなかった」とのこと。
芸能界は嘘をついていいところなので、テンプレート的に「2,000人のファンから祝福された」と書けばいいところを、真面目なファンの絶対数が多いのでしょうね、そうも書けずに惨敗感漂う雰囲気からスタートすることになります。
当然ながら3ヶ月連続リリースはセールス的に話題をさらうことは出来ず、3rdは同時期にリリースされたSweetSポップジャムのブレイクレーダーで対決(?)して惨敗します。
文化祭の便乗イベントで3,000人もの参加者を集めたものの、当時のハロコンでは完全アウェイ状態*1...

とまあ2004年の初夏はこんな感じでしたが、他社なら普通そこで諦めますよね?
でも、それで諦めないのは、アップフロントはやっぱり浪速のど根性集団なのかもしれないなあ。なんてね(苦笑)。

一方、他社は華麗に失速します。キッズバブルがはじけたのもあるし、スクールからデビューさせるという義務感が先走ったのもあったでしょうし*2。もともと対象が狭かったともいえるし、支持母体が年齢によって卒業してしまうってのも痛い。

やっぱりこのあたりですよねえ...
「賞味期限のあるアイドル」と「ビルドアップしていくアーティスト」とでは、根本的に考え方が違うんですよね。

なので、素直にアーティストとして尊敬してます。
とてもいやらしい想像なんて出来ません(苦笑)。
まあでも、(他のアーティスト同様)厳しく接していきたいなとは思います。

*1:ポッシも市井卒業時のメロンもそうなんだけど、こういうアウェイ状態って個人的にはゾクゾクしますね。それは俺が変態だから...ではなく、ここからやったろうぜ!って思わせるパワーがみなぎる感じですね。

*2:今のAAAのオリコン1位企画なんて正にそうですよねえ...