安倍なつみ/「安倍なつみ Special Live 2007秋 〜Acousticなっち〜」@SHIBUYA-AX

行ってきました。
仕事帰り18:30(開演)に現地に着きましたが、会場の外はスゲー静か。表現悪いけど追悼ライブみたいな静けさだな。
DVDも会場内で並ばずに購入できました。

ライブハウスですが、アコースティックライブということもあり、全席指定です。 1階も2階も会社帰り系の人たち中心に満席。2階には立ち見もいました。見にくいので立っているだけなのかもしれませんが(苦笑)。

以下は感想。
今更な感想ですが、歌が上手いです。音域が広いです。
オールラウンダータイプであるがゆえ、今まではライブ的にどっちつかずだった気もしますが、どっちかに方向を定めると、個性がより引き立つね。今回はその意味ではジャストフィットしている感があります。
ご当地ソングを歌うコーナーは同地であっても公演の度に曲目を変えているようですが、今日は「中央フリーウェイ」。で、その後昨日歌った「想い出の九十九里浜」まで披露。このユルさがたまらん。

それと、今まで「MCが下手」って言ってごめん(笑)。というか、他人のペースに巻き込まれやすいので損をしていたのかな?...自分の呼吸で話すと、こんなに生き生きするんだね。内容もキッチリしたものじゃなく、即興に近い雰囲気。オーディエンスにビジネスマンが多いことも拾ってくれたし、「アンコール!」の声って自然と2チームに分かれて互いに掛け合うことに気がついてくれたりと、コミュニケーションの上手さが際立った感じですね。大人になったなあ(苦笑)。

とまあ、2時間弱がとっても短く感じたよ。とっても良かったね。また次回のツアーも行ってみたいね。

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以下は雑記みたいなもの。

巡回先でも「行ってきますw」ってのをいくつか読みましたが、「一人で(苦笑)」ってのも目立ちました。ちょっと気になったので行き帰りや会場内もざっと見渡したんだけど、確かに「一人で」ってのが多いね。かくいう俺もそうだ(苦笑)。
平日で会社帰りだし、いつものライブの半分のキャパだから友人と都合が合わないのかもしれないけど、それだけじゃなくって、辞めたり他のユニットに乗り換えちゃったりで「気がついたら俺一人になっちゃったよ...」系も多いのかもしれないな。このままだとファンシーンがしぼんじゃう気もしないでもないので、ファンの中で盛上げたい人は頑張んないといけないのかもしれないね。

今回はPPPHも殆ど無く「Oi」も無い素晴らしいライブでしたが。サイリウムって必要なのかなあ?...空気読んで持ってきていない人も結構いましたが、半数近くはありますね。
「愛しき人」のサビの手拍子は一拍おきではなく「パンパンパンパン」がいいと思うよ。というか日本人はどうしても民謡調の一拍おきになっちゃうのは仕方ないんだけどね。

オープニングにバックバンドの皆さんが演奏したのはThe Beatlesの「For You Blue」。末期に作られたジョージ・ハリスンの曲ですね。うん確かにこの曲は原曲のよさを殺さずに出来るよね。なるほど。

曲は「息を重ねましょう」のC/W「小説の中の二人」がスゲー良かったね。なんでこっちがタイトルソングにならなかったんだろう?...それと「大人へのエレベーター」も良かったな。なんでシングルカットしないんだろう?
ただ曲は良いんだけど、誰に伝えているのかが定まっていない印象。これらの曲は「ピロリンピロリン最強w」なひと向けではなく、同年代(もうちょっと幅広げて20代くらいかな)の女の子に聴いてもらいたい感じなんだけど、そういった対象者がここにはあまりいない。
安倍なつみ松浦亜弥後藤真希。この3人はいずれも大人っぽい曲にチャレンジしているのだけど、自分の欲求のまま歌っている様にも見えてしまい、そこにリスナーがいるのかが俺的には見えてこない。プロは相手のために歌うのが仕事であって、自己満足の為に歌うのはアマチュアレベルの話。なので質は物凄く高いんだけど。「発表会」的な印象から脱却できていない印象もある。
ただ(松浦はまだ迷いがあるのかもしれないけど)安倍・後藤の方向性は間違ってはいない。3人とも標準的なJ-POP歌手より数段上の歌唱力を持っていて、♂Pの「お前等は『アイドル』じゃない、歌手だ!」をストイックに守っているので、覆面歌手じゃないけど、曲本位でプロモーションすれば、聴きに来てくれるんじゃないかな? 単純に売り込み方だけなんだよね。ミュージックチャンネル向けにガンガン売り込む、ラジオレギュラーを持つ、テレビも深夜帯に露出を多くしつつも宣伝は朝の情報番組も活用するなどの的を絞った戦略が欲しいところですね。