藤本美貴/モーニング娘。脱退へ(その3)

もう「脱退へ」じゃなくって「脱退済」だな(苦笑)。

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日刊スポーツの...

藤本はいきなり切り出した。「新聞の報道で知ってる方も多いと思いますが」と話し始めると、ファンからは「え〜!!」とブーイングがこだましたが、

「えー!!」はブーイングではなくお約束。
まあ「頑張れ〜」系の叫びもお約束では?かもしれないが、ここはGAMコンだから、ウエイト的には本心の方が高い。
つーか...

客席からは「おってくれ!」と懇願する声も響いていた。

...て、どんな大阪弁なの?
ここ前からそう思うんだが、ちゃんと現地で取材しているのだろうか?

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さて。
今回の件は、ごくごくシンプルに考えると、逃げ場があるからこそ出来た選択だったと思います。
いわゆる企画ユニットのノリで作ったGAMコンサートの売上が好調で、きちんと勝負をすればもっとライブにお客さんが呼べるかもしれない。いわゆるエルダの起爆剤になるかもしれない。また個人として(楽曲イメージが)頭打ちであった松浦亜弥をもう一度輝かせることができるかもしれない。そう考えたらその道を選択する方が会社としてはベターなのかもしれない...かもしれない(苦笑)。
ただ、そういった逃げ場がある子は今のモーニング娘。では一人もいない。もし同じことが発生したら、彼女達それぞれの目標や夢が一瞬のうちに水の泡になってしまうので、非常にリスキーな選択だとも言えます。

その一方、今のメンバーに足りない部分や目標がシンプルにはなりました。
明日以降はそのあたりの話をしていければいいなと思います。

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今回の件は恋愛というよりも、それに至った経緯でファンに心配をかけたから...という風に捉えておりますが、その前日の夜から当日の朝にかけて報道されたテレ東の菅谷社長の「処女性」発言によって、世間はどちらかというとそういう目で見てくることになります。
「アイドル冬の時代」はこの流れによってアイドル産業が自滅したともいえるのですが*1、事務所が本気で彼女達のことを考えているのであれば、その流れを断ち切る努力をしないと、また同じことになってしまいます。

今の(私を含む)ハロヲタさん達の多くは、おニャン子クラブ乙女塾、TPDあたりを経由してこっちに来ただよ系が相当数いらっしゃると思うんです。そういった「アイドルで既に何度か人生を失敗している」方々は私の感じている危惧をある程度は理解していただけるのだろうと思っています。
その一方で、そのキャラクター性重視志向から、アニメやゲーム好きなんだけど、こちらも好きなっちゃっただよ系の方も相当数いらっしゃると思います。そういう方面のファンはアイドル経験が乏しいと思いますので、過去の漫画で考えてみます。

私はもう漫画を殆ど読まないので、今の「可愛い女の子が沢山出て来たよ、わーい!」系の漫画は知らないのですが、昔のハーレム漫画といえば「うる星やつら」あたりになりますよね。
んで、「うる星やつら」のヒロイン(?)ラムちゃんって初期は「土曜の夜は子供を作るっちゃ」てな感じで主人公の諸星あたるを誘惑していたはずなのに、アニメが大ヒットして連載が安定化してくると、いわゆるプラトニックなキャラに変化していきます。んで、割と後期の連載で(少年誌の性格からか)「土曜の夜は子供を作るっちゃ」でいうところの初夜らしきシーンが無いってことで、諸星あたるが彼女を誘うんだけど結局は何も出来なかった的な話を書いちゃうんですね。私はこれ見て萎え萎え状態だったのですが、確かにこのあたりで人気にかげりがみえはじめます。
どうしてもその歴史と重ねちゃう自分がいます。

ただ、Wink森高千里ではその流れに逆らい大成功を収めましたので、今回も何か秘策があるのでしょう(苦笑)。

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おまけ。
それより古い漫画だと「劇画・オバQ」も参考になるかな...ああ、でもこれは今回の件より「誕生10年記念隊」が何故盛り上がり感に欠けるのか?の答えに近いか(苦笑)。ちなみにこれは確か藤子不二雄先生が児童向け漫画に対して行き詰まりを見せていた時期に青年劇画誌に書いた作品で、ドラえもんがブレイクする前だったと思います*2。ただその後なんとか思いとどまったんですね。

まあ、内規的なものはともかく、コンセプト的に何故ウケたのかを初心に返って考えてみる時間はまだまだあると思いますよ...って誰に言ってるんだか(苦笑)。

*1:「歌謡番組の激減」という要因もあったが、「守ってあげたい」といった処女性を重視したアイドル像がそれを苦しめたことも要因のひとつ。

*2:私は今から20年くらい前に出たSF短編集で読んだのですが、ショックは大きかったですね。