モーニング娘。新メンバーについて(問題点編)

まあ、二人ともかわゆいから、細かいことなんてもうどうでもいいじゃん...って気も物凄くする今日この頃なんですが(笑)、念のためにいくつかの問題点を指摘しておきます。

1.「超級女声」効果は日本ではゼロに等しい
まず、気になるのはサンスポにも書いてある...

まず、中国の国民的歌手オーディション「超級女声Super Girl」の落選組を集めて北京でオーディションを行い、

...という部分。
中国全土が注目してるといっても過言ではない番組とリンクできる状況であることを考えると、私たちが考えている以上のビッグビジネスなのかもしれません。
これに先立ち(かどうかは知りませんが)、つんく♂こと寺田光男氏が代表取締役を務めるTNXには、2005年度第5位となった「ジャ・ジャ」が所属しています。
しかし、彼女は...

デビュー曲が中国FMチャート1位を獲得!

...といったキャッチコピーむなしく、日本でのセールスでは大苦戦を強いられています。
これは、深夜アニメの主題歌だということもあるでしょうが、数度の記者会見的なものだけでは話題をさらえる筈も無く、殆どテレビでお目にかかれなかったことが痛いです。いや、もっとシンプルに考えると「超級女声」の知名度が限りなくゼロに等しいということです。この番組の元になっている「アメリカンアイドル」「ポップアイドル」ですら知名度はゼロに近い。それを世間に広めることを同時にやらないと、単なる中国人シンガー以上の認識は得られません。要は日本人アーティストよりもっとお金をかけないと売れません。
でも「中国版ASAYAN」と勘違いされるかもしれない様に仕向けることで、多少は誤魔化しが効くかもしれませんね。ただ日本には「ASAYAN」タイプの番組は既にありせんから、今の若い人達は比較のしようがありません。
(これを機会に「日本版ポップアイドル」を作ることも視野に入れているのなら別ですが...)
という訳で、プロフィール的な部分は無視されると考えられます。ただ世間が彼女達のスキルに興味があるとしたならば、そこがキーポイントになると思います。

2.オフィシャル・メディア発表→ハロモニ。という手順の問題
サンケイスポーツによると...

 2人は今月18日にテレビ東京系「ハロー!モーニング。」(日曜前11・30)でテレビ初出演し、リーダーの吉澤ひとみ(21)が卒業する5月6日のさいたまスーパーアリーナ公演でファンにお披露目される。ただ、4月25日発売のシングルには参加しない。

これで先週の予告は正体はほぼ明らかになりましたが、ただし、手順的には今回の「オフィシャル・メディア発表→ハロモニ。」ではなく、「ハロモニ。→オフィシャル・メディア発表」の方が良かったのではないか?と思います。
というのも、オフィシャルサイトやメディア先行の発表では通常「卒業」「脱退」「引退」「リストラクチュアリング(ハローマゲドンなど)」「組み分け(ex.「さくら組」「おとめ組」)」「強制加入」といったものが殆どで、良い印象を持たないファンが多いと思われるからです。これで抵抗感を持った人は「ハロモニ。」を視聴しないだろうと思います。また、そこまで抵抗感を持たなくても事実を知ってしまった以上、画面に釘付けになることは期待できません。
仮に中国でも人材を探していることを先に番組内で宣言して進行し、リンリンがエッグと一緒にレッスンをし中野サンプラザ横浜アリーナのステージに立つことを同時進行に近い形で放送するといった流れがあったとします。当初の抵抗感の大きさは変わらないかもしれませんが、期待感を持つファンの意見を時間をかけて知ることが出来るでしょうし、またそのようなプロモーションを行うことにより、ハロプロエッグというシステムを知ってもらう良いチャンスにもなったことでしょう。
ただし、極秘で進行した事情もわからなくはないです。増田絢美さんの件で情報公開手法に懐疑的になった...ということは考えにくいのですが、やはりこれだけの人数が参加する宝の山ですから、他社との兼ね合いを考えると止むを得ないと思います。また契約手順等のハードルもあの国ならば慎重に越えていく必要があると思います。なので最終決定が下された時点での発表ともとれ、その点に関しては評価できますが、それでも発表する順序がちょっと違うかなという気がします。

3.オーディション未経験者と、「留学生」という言葉のもつ意味
まだ多くのブログをチェックしてはいませんが、具体的な抵抗感として、人種差別的な内容は見かけませんでしたが、それよりも「オーディションを経験していない者がなんでモーニング娘。に入れるの?」「日本で日本人と一緒にオーディションを受けないと意味がないのでは?」といった要旨の意見は気になる部分です。確かに、「せっかく築いてきた10年は一体何だったの?」という気持ちが沸いて出てくるのは自然な事だと思います。
ただし、期間限定での参加であれば納得はいくのではないでしょうか? つんく♂コメントの「留学生」と「迎え入れる」という言葉から永続的なものでは無さそうな印象はあります。
ただ、今後も継続的にメンバーであり続けていくのなら、逆に「留学」という言葉は使わないでいただきたいところです。「留学」というのは「ある一定期間海外に在留して学ぶこと」で、やがて帰ってしまうということを前提にしての言葉ですので。
これは細かい言葉の綾かもしれませんが、白黒をつけた方がすっきりする部分ではありますね。

4.去った後に発生しそうなトラブルについて
かなり先の長い話ですが、仮にリアル留学生だとして、彼女達がハロプロを去った後、彼女達の意志とは別のところでモーニング娘。に極めて類似するユニットが発生するかもしれません。
エッセンスを真似るだけなら良いとは思いますが、楽曲の無断使用や、そのものズバリを名乗るといったことが有り得ます。
これは1960年代末期の例ですが、英国のあるバンドが解散直後に米国で大ヒットを飛ばしたのですが、その後偽者バンドが出現し米国でツアーを行い一儲けしたとのこと(笑)。ちなみにその大ヒット曲は最近クルマのCMで使用されておりました。勿論本物の方です(苦笑)。

以上です。

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ちなみに、今回の話とは関係はありませんが、現在のハロプロエッグ(アップフロントエッグ)のメンバーがモーニング娘。に加入する可能性を心に留めておく必要があります。
彼女達はもともとモーニング娘。の加入を含めたハロプロ正規メンバーになることを夢見てオーディションを受けています。
さらに、ここにもあるとおり、「アップフロントミュージックスクールハロプロエッグ⇒娘。加入」という道も理論上ありえるストーリーです。
前者は有原栞菜の前例がありますが、まだまだ抵抗感を持っているファンはいそうです*1。さらに後者はオーディション主義者にとっては耐えられないことかもしれません*2
よって、現実はかなり厳しいと思います。ただしチャンスはあって、これは6月から定期的に行われるであろう新人公演が啓蒙活動になるといいですね。

というわけで、次回は統計でもとろうかな。
いくつかのブログを読んだところ、「これを機会に更なる飛躍を目指して欲しい」といった肯定的意見と「今まで踏ん切りがつかなかったけど、これを機会に娘。ファンを辞めます。」といった『決心』が交錯しているようです。
今までは「モーニング娘。ファンを辞める≒ハロプロのファンを辞める」という図式も少なからずあったと思います。それは他に代替え出来るユニットが存在しないことで食い止めることが出来ましたが、今では(ほとんどが中学生以上になり抵抗感の少なくなった)Berryz工房℃-uteにファン活動の場を移すことも出来ますので、舵取りはかなり難しくなると思います。

*1:今ではアンチ活動のネタとしてのみ現存するのかもしれませんが...

*2:これもアンチ活動のネタとしてのステレオタイプかもしれませんが...