THE IDOLM@STER WEB コラム“BEYOND THE IDOL”

そーとーな長文ですいません。

98日記〜ハロプロニュース〜」さん経由で、「THE IDOLM@STER WEB コラム“BEYOND THE IDOL”

以下は読んだ感想や気の付いた点など。

第一章 ◆ 序文 〜みんなでアイドルマスター〜

ちなみに俺は1970年代は好きだけど、1980年代の(このコラムで言うところの)「'80年代アイドル黄金期」ってあんまり好きじゃあなかったんだよね。正に...

特に'80年代って大抵の同世代の人が「途中から洋楽に行っちゃうんだよね」なんてシレっと言ってくれちゃう。

...の中の人だね。
ただ俺が避けていたのは、1980年頃から1985年頃のアイドルファンがよく言うところの黄金期で、音楽のセンスとイメージ戦略が俺にフィットしなかったということだけ。
戻ってきたのはおニャン子も大きいけれど、山瀬まみとか島田奈美とかといった俺好みのルックスの子が台頭してきたのがきっかけですね。ただ曲は総じてそんなに誉められたモノではなかったですが...

で、その人がアイドル歌手が好きかどうかは、この文章...

そこでいきなりブチかましたのが「アイドルたるもの、その特徴である(歌・踊り・ビジュアルの)パラメータを平均的に上げれば良いなんてもんじゃない!」ってこと。むしろ、何かが欠けているということが、そのアイドルの魅力になっていたり、アンバランスの妙が良い方向に個性を伸ばしていたりする……それゆえに、優等生的なパラメータ上げゲームだったらやる気がしないっつーか、オレはプレイしません。なんて失礼なことを言っちゃったわけです。
 まぁ、あくまでゲームなので、それを成立させるためには一定量のパラメータは必要でしょうし、あまりにも悪いバランスが成立するのかどうかは定かではないです。ただ、勝手なことを言わせてもらえば、自分は歌が下手なアイドルって平気なんですね。平気というか、むしろほほ笑ましくて好きなくらい。いや、大好きと言ってもイイ(笑)。こういうと、歌が上手いアイドルを否定して聞こえるらしいので弁明しておきますが、歌が上手いのももちろんOK。けど、歌が下手でも何らかの要素と絶妙にバランスされていれば、誰にも真似ができない個性や特徴となって人気の一助になると思うンですよね。

...を読めば判ります。
これはつんく♂先生の似たような話を読んだような気がしますが(笑)。
私的には、あまり上手くなりすぎると画一化しすぎちゃって、アーティストとして面白くも何とも無いんですよね。
ハロプロメンバーの殆どはデビュー時からその声質が一貫しているのが特徴なんだけど(デビュー曲が古臭く感じない)、鍛えるのはスキルじゃなくってスピリットだってことだよね。そのあたり徹底ぶりは感心しますよ。

第二章 ◆ 記憶の奥底の'70年代アイドル

その下手だっていう、天地真理麻丘めぐみ浅田美代子なんですが...確かに水曜劇場からブレイクした天地真理浅田美代子は本業は歌手じゃないのでアレなんですが、麻丘めぐみは純粋に歌手デビューだったと記憶していますので(子役時代はあったようですが)結構上手いですよ。

でもこれ...

 それにしても、この頃の麻丘めぐみの存在は、まさにTVの威力の賜物と言っても良かったのかもしれません。とにかく「可愛い」という価値観をブラウン管から発していたこと。確実に若者にアピールしたこと。また、情感豊かに歌うこと以外の身振り手振りはあまり見受けられなかった時代に「振り付け」を定着させたこと。
 このトピックは、現在のアイドル史における金字塔でありつつ、自分的にはかなりオーパーツ的な完成度と捉えていたりします。小首をかしげるしぐさ、手を肩口から前に差し出す手振り、膝をカクンと曲げるポーズなどなど、今のアイドル振り付けの「まさにアイドルらしい」といわける振り付けは、ほぼ彼女が原形と言われています。しかも、TV画面という4:3の構図の中にひとりで立った際の見栄えから、腰上のショット、バストアップなど、カメラワークに見合った(理に適った)ポーズが用意されているなど、その計算高いビジュアルワークはアイドルの真骨頂と言えるでしょう。

...は100%間違いないでしょう。

楽曲も「芽生え」だの「わたしの彼は左きき」だの「アルプスの少女」だの「ときめき」だのを聴けば、まさしくとろけるような「萌え」の世界が展開されており、「オーパーツ的な完成度」っていうのは「アイドル」と「萌え」のツーウェイ的な意味で感ずるところです。
このイメージは、ハロプロ...いや現在の女性で例えると石川梨華が近いです。で、彼女をまのあたりにしている道重さゆみのスピリット的完成度や、先輩として慕っているであろう田中れいなや、尊敬する人レベルの存在として崇めているであろう嗣永桃子の過剰とまで言える女の子光線の発し方は、正に石川イズムの伝承でしょう。
(石川梨華に限らず、他のメンバーでも1970年のアイドルに面影が似ているメンバーはいます。)

ただこの後の文章で年齢については、特に世間から蔑視されるようなものでは無かったですよ。あの頃の若手女性歌手は年齢を「逆サバ」読んでいましたので、むしろ正常な状態に戻ったと言えるのではないかなあ。

あと、南沙織をなぜか後ろに持ってきていますけど、現代のアイドルポップスのパイオニアは間違いなく彼女だと思います。なので、執筆者はタイミング的には南沙織よりも僅かに後ろの世代なのかなあ...
そう考えると、(その延長上にいると思われる)木ノ内みどりとか岡田奈々とか風吹ジュンとかの、いわゆる男性ファン中心の歌手の名前が出てこなかったのは、アイドル=大衆歌手という認識が世の中の大勢を占めていたからなんでしょうね。
ただこの流れは、1980年代のたのきん・シブがき隊あたりから始まるジャニーズのシステム化と同時に始まる、松田聖子やそのフォロワー達の台頭と大衆向けアイドル歌手の衰退で形勢が逆転するのですが、ハロプロは失われて久しい大衆向けアイドル歌手路線の良い部分を継承していると思っていただいて構わないと思います。

第三章 ◆ まさに群雄割拠の'80年代アイドル(前半〜中盤)

第四章 ◆ '80年代アイドルへの想い 〜番外編〜
(あの〜、momokoじゃなくって「Momoco」なんですけど(笑)。)

第五章 ◆ 多様化していく'80年代アイドル(中盤〜後半)
(あれれ「Momoco」に戻っている(苦笑)。)

この辺りは1980年代ですが、あんまり興味ないのでパスします。
1980年を境に「アイドル歌手」=「10代の異性をターゲットにした歌手」へと一気に路線転換するのですが、私はあまり興味もてなかったですねえ(笑)。
大量生産で楽曲のクオリティが低下してしまったのが大きいです。

ただ1985年頃から、私的にはいわゆる「守ってあげたい」系の女の子たちがいい感じフィットしてくるようになってきました。今でいうところの「ツンデレ」とか「萌え」ぽい感じの子が徐々にですがデビューするようになります。
Momocoだったら島田奈美おニャン子だったら永田ルリ子、その他だったら山瀬まみといった具合に推しがおりました。
ただそれはあくまでも女性の好みであって、以前同様あまり楽曲自体には興味を持てなかったなあ(苦笑)。

あえて特筆すると初期の島田奈美の持つアイドルとしての絶妙なバランスでしょうか。柔軟な歌唱力の中に危うさを秘め、気品のあるルックスの中に儚さを持ち合わせ、まさに美少女と呼ぶにふさわしいアイドルだと言えましょう。

この時代から総じてアイドル歌手は売れなくなっていきますので、突然ロックっぽい曲をあてがわれたり、歌手自身もそういう曲を求める志向が強まってくる不安定な時代だったので、島田奈美もその傾向があったのですが、初期の彼女は今で言うと「ツンデレ」というか、熊井友理奈っぽい感じの美少女でしたね。なので熊井友理奈はその当時のアイドルっぽさを再現させると結構楽しいかもしれません。いわゆるロック化計画みたいなやつで(ははは)。
いまでも充分かわゆいです(笑)。
(ハロプロ系の仕事もして欲しいよねえ...)

第六章 ◆ 細分化していく'90年代アイドル(前半)

前半は、ハロプロメンの大先輩でもあるWink森高千里の話。
どちらも「プロフェッショナルとして品質の高いアイドルとしての立場を築くことに成功」したと言えますね。アイドル性の高いルックスで音楽性と大衆性を復権させた功績は計り知れないものがあると思います。

中盤以降は正に「細分化していく'90年代アイドル」ですね。
ここではあまり触れられていませんが、セクシーアイドルというか、イエキャブ系のアイドルも1990年の後半の山田まりやまでトップの子はきちんと歌を出していました。賞レースにも参加していましたし、個人的にはUFAと並んで真面目にアイドル=メジャーであることをポリシーに仕事をしていた数少ない事務所のひとつだったと思います。
(現在はいろいろあってイエローキャブサンズエンタテインメントに分かれてしまいましたが、歌手経験のある子や、それを目標・視野に入れている子がサンズに所属しています。)
今、フットサルとかでこちらに絡んでくるというか、一緒に盛り上げてくれているのは、そういった意味での自負もあるでしょうね。

1990年代はTVでの露出が簡単に得られないことで、安易なコンセプトのアイドルが駆逐された一方で、ライブパフォーマンスを重視したユニットが台頭した時代です*1
その一方、いわゆる女優系というか、CM→女優→歌手という流れは安定していました。これは別段新しい手法ではなくって、冨田靖子薬師丸ひろ子あたりからある”もうひとつの流れ”であったものですが、完全に主流化しました。但しこれは地道に応援してくれるファンがいなくても成り立つマーケットですから、これを含めずに、あくまでもアイドル歌手不遇の時代を「アイドル冬の時代」と呼んでいたことになります。

そのライブ主体のアイドルは、楽曲重視*2・ダンス重視などの方法論や、グループ内ユニットといった発想を次々と生んでいきます。これが1990年〜1996年あたりまでじっくり熟成され、1990年末期に一気に花開くことになります。 それがハロプロだと思って下さい。

第七章 ◆ アニメとゲームとアイドルと 〜番外編〜

アニメとアイドルの融合ですかね。
で、笠原弘子はどこですか?...日高のり子は?

 山瀬まみといえば、アニメ映画「スーパーマリオブラザーズ ビーチ姫救出大作戦」のピーチ姫役として登場。今章のテーマであるゲームとアニメとアイドルをすべて体言している感じですね。

ハロプロのアニメはこれに似ていますね。
さすがはつんく♂先生(苦笑)。

なにせ声優のコンサートともなれば、かつてのアイドルコンサート顔負けのノリ……いやそれ以上の熱気と盛り上がりで、アイドルファンなら一度は必見かもしれない様相だったりします。

うーん、それは...第九章に続く(笑)。

そう言えばribbonやCoCoのナンバーを同時期に声優がカバーしていましたよね。

第八章 ◆ '90年代アイドル中盤〜後半、そして現在へ…

浜崎あゆみはパスします(笑)。アイドル的手法で語られる存在よりも、再生工場としてのavexが上手(うわて)だということなんでしょうね。

SPEEDはスパモンあたりから始まったるローティーダンスユニット系の最高峰なんですけど、あまりにも売れすぎちゃって、フォロワーが全く売れない状態っていうのはねえ...
それと、彼女達も多くは燃え尽きちゃってます。アイドルと言えでも歌手が本業だから、本業に終止符打っちゃうと後は何も残らないという最たる例です。彼女達には将来があったのにねえ...ハロプロでもローティーンユニット花盛りの様相を呈していますが、絶対に同じ轍を踏まないようにして欲しいですね。

広末涼子の成功で「アイドル冬の時代は終わった」と表現した人も当時はいらっしゃった様ですが、「CM→女優→歌手」という当時の黄金パターンで成功しただけですからねえ...

最後に娘。で締めくくっていますが...

 特筆すべきは、そのアイドル活動自体よりも「アイドルってまだまだビジネスチャンスがあるのね」と業界内外に対し再認識させたこと。

...うーむ...Wink森高千里でも同じようなこと書いていたような気がするんだけど(笑)。

 特にグループ体系のピポ☆エンジェルズBOYSTYLEPrierePerfumeSpringsなどは平均年齢も若くキャラクター性も多彩。最近ではティーンエイジクラブ森田クラブ、HINOI TEAMなど、どこまでメジャーなのか分かりませんが、確実なファンを掴んでいるようです。そんな中でもBON-BON BLANCOあたりが一番有名だったりするのかもしれませんね。

多くのユニットは、1980年代にありがちな”デビュー時に装飾品を無用に多くつけ、後は滑り台を滑りおりて下さい”的なセールス手法だったのに対し、BON-BON BLANCOは1990年代の手法を上手く採り入れていました。その違いが大きかったんでしょうね。Perfumeボンブラに近いセールス手法なので成功する要因を持っているのだけど、アミューズがそれに気がついているかなんだよなあ...

第九章 ◆ 多種多様なアイドルグループを見つめて(前編)

 更に希有な存在として一部で絶大な人気を誇っていたのがレモンエンジェル桜井智・絵本美希・島えりか)。現在では声優として活躍中の桜井智が在籍。18禁アニメの金字塔「くりぃむレモン」のテイストをテレビ企画用に昇華したライト版とも言える「ミッドナイトアニメ レモンエンジェル」。このキャラクターとイメージキャラクターと声優をこなし、かつイベントも精力的に行なうなど、'80年代後期のアイドル&アニメ業界のカルト的大人気を博す位置づけとして、重要な存在と言えます。

これこそアニメとアイドルの融合なんだけどねえ(苦笑)。
「俺元々アニメファンだったんだけど、ここからアイドルに目覚めたよ」とか、その逆とか、そーいった方々は周りにもおりました。
このユニットと、後のアイドル声優ブームによって、いわゆるアイドルノリが声優シーンにインポートされたんじゃないかなあ。それ以前の笠原弘子のイベントはとても静かでしたし(笑)*3

第十章 ◆ 多種多様なアイドルグループを見つめて(後編)

 また、これ以降のアイドル史における4人以上のグループの傾向として、「番組内の企画ユニット」という形態、「一定期間でメンバーを入れ替える」という、このサンデーズが確立させたスタイルが多いことも付け加えておくべきでしょう。

確かにそうですね。つーか、この着眼点は良いですね。決しておニャン子クラブがパイオニアではないよっていう精神は、とても大切なことなんだと思います(苦笑)。

 分かりやすく言えば、モーニング娘。に対するBerryz工房みたいな感じ? というとちょっと語弊がありますが、乱暴な位置づけとして考えるとそんな感じかも。とにかく、つんく♂の「さくら組」「おとめ組」など各種キーワードが、さくら組乙女塾など過去のアイドルを連想させる中、「〜工房」というのが、この「夢工場」を想起させる……と、こじつけるのは少々乱暴でしょうか。

ははははは。

それとこれ...

 WhiteberryとZONEですが、彼女らをアイドルグループと呼ぶには無理があるような気がしますが、そのあたりの私の個人的な基準は、BOMBやUP to boyに掲載されるかどうか、でしょう。左記のアイドル雑誌に載れば、事務所も本人も「アイドル視」されることを厭わなかったと思えますし、だからこそ取材や掲載がOKとなったと受け取れます。アイドルであるかどうかは、事務所や本人がどう考えるかという軸もありますが、ファンがアイドルと思って信望するかどうか……という要素も大きいですからね。そういう意味でマツケンヨン様なんてのは、立派なアイドルとして成立してしまっていることと近い部分はあるのかもしれません。

は、つんく♂先生のアイドル論に似てますね。正に「アイドル」キーワードの「1」です。

以上、ざっと読みましたが、概ね問題のない内容だと思います。
こう考えると...

1970年代はアイドル歌手=大衆歌手の時代。
1980年代はアイドル歌手=異性向け歌手の時代。
1990年代はアイドル歌手の再構築の時代。

で、くっきりと分かれており、現代はその1990年代の資産を有効活用している時代だと言えそうです。

*1:ただCoCoの場合はテレビ中心の活動が望めないことに加え、5人と言うメンバー構成が負担となってライブ活動を展開せざるをえなくなったと記憶していますし、TPDの場合はアイドルポップス路線の打ち切りに平行し、その一方で有望な新人歌手の受け皿を模索している中で生まれたものだという認識を持っています。

*2:少量生産で、またクオリティが上がってきました。

*3:うる星やつら」のイベントとかでは一部集団の親衛隊っぽい独特のノリ(歌手のファン?)と、シーンとした空間が同居していた様な記憶があるんだけど...