ビルボード日本版
「ビルボード」日本でも音楽チャート(スポーツ報知)
米国の音楽ヒットチャートとして知られる「ビルボード」が、日本でもオリジナルの音楽チャートを制作、28日から提供を開始することが同日、発表された。
「ビルボード」は米国の音楽雑誌として114年の歴史を持つ。日本版ビルボードは全国の三千数百店のCDショップなどの実売データを基にした売り上げ推定枚数と、全国33局のラジオ局をモニタリングして集計した放送回数などから算出したシングルチャート「Billboard Japan Hot 100」をはじめ、アルバムセールス、ラジオエアプレイ、シングルセールスの4チャートを音楽関係企業向けに有料で提供。
毎週水曜日に1週間のチャートが提供され、CDショップ・ツタヤの総合エンターテインメントサイト「TSUTAYA online」でそれぞれの1〜20位までを見ることができる。
同チャートは、ビルボードのライセンスを取得した阪神コンテンツリンク社が提供。同社は阪神電鉄の子会社で、プロ野球・阪神タイガースの“兄弟会社”。日本の音楽チャートといえばオリコンのランキングが有名だが、ビルボードのチャートも音楽ファンの新たな指標となりそう。
◆オリコンとは異なる算出法 ○…「Billboard Japan Hot 100」は、売り上げ実績で順位を決めるオリコンチャートとは算出法が異なる。3月3日付最新チャートは、米女性歌手トリスタン・プリティマンのアルバム「ハロー」の収録曲「マッドリー」がシングル発売されていないにもかかわらず6位に。新人歌手・西野カナのデビュー曲「I」はラジオで人気が高く、オリコンでは圏外だが、10位にランクインした。
嗚呼!ビルボード...懐かしいっすね。FENだと土曜の午後だったかな、4時間番組の「American Top 40」。ケーシー・ケースンだったよね、司会。それをラジオ関東が日本語版で再編集してやってたかな。湯川れい子さんの司会で。
HOT 100なんだから、100位まで見せて欲しいよね。ただその昔、洋楽がまだ売れていた頃のレコード店の店頭にはビルボードチャートが張ってあったんですよね。なので、どこかで見ることができるかなとは思います。
それはさておき(笑)。TNXに「リクエスト」ページを作られた寺田代表取締役さんは、この件を当然ご存知だったのでしょうね(苦笑)。
以下はファーストインプレッション。
今後の成り行きについては見守らないといけないですが、オリコンより盛り上がるかもしれません。というのも、オリコンチャートはほとんどが下降線ですが、ビルボードチャートは徐々にラックアップしていくことが特徴ですので。
そして、リリース前でもチャートインすることが可能ですから、リリース前のプロモーション活動が活発になります。それにより購買意欲が涌き、CDセールスもアップすることが期待できるかも。
日本の場合はラジオ局が少ないので、ある地方で盛り上がっている曲もそこそこ上位にランクインすると思います。その曲は何?と他の放送局が興味を示せば、そこから火がつくと予想できます。
しかし、良い面ばかりではない。
放送局が星の数ほどある米国と異なり、日本は僅か数十局のみが対象ですので、対象局や番組等が予測できるようになると、いわゆるサクラによる大量リクエスト作戦などがあるでしょうね。ただラジオ番組は聴取者が決まっていますので、番組に合わない曲を流すと周波数を変えられてしまうでしょうから、徐々に落ち着くかなとは思います。
現行のオリコンチャートはジャニーズ勢の一人勝ちですが、ビルボードにしても当面はそうなると思います。変り映えのないチャートに、野次馬的なメディアが冷めてしまう危険性もある。
米国の場合は土地が広く、そのためセールスプロモーションも比較的ゆっくりですが、日本の場合は即時性が求められ過ぎる嫌いがあり、リリース前にはランクアップするが、固定層が強すぎるアーティストほどリリース週がピークで、翌週にセールスもリクエストも激減し、結局オリコンとあまり変らない結果となるかもしれません。
ジャンルによっても有利不利があるかなと思います。モニタリングの方法によっては(AMで流れやすい)歌謡曲・演歌が有利になりそう。また、リクエストに積極的なファンをもつアーティストも有利かなと。
逆に、非常に限定された購買層を持つジャンル、例えばアイドル声優は固定層によりCDセールスが好調ですが、アニラジ以外でOAされることは殆どまれですから、チャートアクションが不利になると思われます。
参考:独占禁止法関連
引用はこちら。
流れ的には「当初は完全ランダム→44枚セットに変更→中止」ですかね。
関連記事はこちら。
直接関わるのはこれかなとは思う。
確かに「高額な景品で誘う」という従来の方法とは異なる...というか、イベント=人間の価値を判断するのは難しいですから、現在の解釈では法的なものを問うのは困難かも。
ただ、今回のケースを「悪徳商法」的なものでチェックしていくと、新手の「デート商法」(wikipedia:デート商法)とみなされるかもしれません。
で、この根元はチャート対策の何物でもないんですよね。返品期間が「2008年3月3日(月)〜3月末日」ですので、返品数のチャートに関する影響はほぼ無さそうで、この姿勢を非難されることもあるかと思います。ただAKBの場合は高セールスでウハウハよりも、チャート実績を元にクライアント(NTT DoCoMo等)の予算を引き出す目論見なのかなとは思います。これは最初のシングルでもありましたが、いわゆるサクラによる販促活動が指摘されて、こういった手法に切り替えたのかなと。
(AKBの場合はこれだけではなく、メンバーに対する報酬・給与でも突っ込まれる可能性があり、むしろそちらの方が恐いです。)
ハロの場合はイベント応募のプロセスで事実上「沢山購入すると当りやすくなるよw」的な誘導がなされていると思うのですが、これがヤバいかもしれません。
TNXは特に問題視される行為は見当たりませんが、TNX含めインディーズ系がとばっちりを受ける可能性はあるかもしれません。
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CD販売には他にもグレーな部分があります。
近年の音楽CD販売などは「初回限定盤」と銘打って初回盤にのみPV入りのDVDやボーナストラックを入れるなどの一種の抱き合わせ的な商法が主流となっている。消費者からは不評であるが、今のところ問題にはされていない。
次世代の音楽メディア規格であるSACDやDVD-Audioについては再販制度の適用外とされている。このためレコード会社はこれら次世代規格への移行に消極的で、コピーコントロールCD等でCD規格の延命を図っていた。またCDにDVDをセットにして再販商品として定価で販売していたことがあったが、これは公取委により違法と指摘され、現在は再販商品としては販売していない。
多分にavex辺りの方が先発で、UFWはシングルV中心でしたので後発なんですが、この商法に乗っかっちゃってるのはまずいですね。
参考意見等:
「P2Pとかその辺のお話@はてな」さん。