そろそろ冬の訪れです(その2)

長くなっちゃったので畳む方向で。

オーガさん

そんなわけで、最近はなるべく「アイドル」という表現を使わないか、もしくは「いわゆるアイドル」という風にしようと心がけております。回りくどいのでうっかり忘れることもありますが(苦笑)。

私も『アイドル』って言葉は本当は安易に使いたくないんですよ。本来は自称じゃなくて呼称ですしね。

僕自身の興味でいうと、昔はその「仕掛け」を楽しむのが主で、タレントさん自身は極端にいえばそのための「駒」と見なしていた部分もありましたけど、今は単純に「芸」やその周辺のドラマが見たい、さらにそれらを通した演者の人間像(営業用キャラクターで十分です)やスタッフ/クリエイター陣の熱意を感じ取りたいという方向にシフトしております。

うんうん。その気持ちわかります(笑)。

これまた僕の得意な℃-uteの話に限りますと、現在残っているメンバーと大人たちの間に温度差が出てきているように感じています。コンサートはまだいいんですが、イベントでは「芸」で勝負しようという気持ちが大人たちから薄れ、メンバーの魅力と努力に頼っているような。

やはりそう感じますかね。
最近の流れから言えば、私的にはシンガー&ダンサー的な展開も面白いとは思う反面、いかんせんタイミングが悪い。ただあれが、ローテーション企画というか、今回は愛理だけど次回は誰々...というプランがあれば、もっとずっと一枚岩になれるかなと。

乙女塾などはハッキリと前面に打ち出していましたね。おニャン子クラブの逆をいこうという狙いがあったのは明白ですが、堂々と出してきたことがやけに新鮮に感じられたものです。

はい。
タレント養成という側面では私が書いた通りなんですが、乙女塾の良いところは、ひとつの事務所がひとつのユニットをきちんと引き受けたことです。ちゃんと歌手として完全燃焼できたかなと。だから同窓会みたいに誰かの家に集まって昔のライブビデオを見て語り明かしたりもする。CoCoちゃんとかはそうですよね。
今の方向性はどちらかというと「桜っ子クラブさくら組」に近いかな。

僕の濁った目には「アイドルやりたいコ寄っといで」でかわいいコを確保して、マニアの財布から吸い上げて過ごすうちに「当たり」が一人二人出れば儲けもの・・・という風に見えます。手広く買ってあわよくば万馬券、という実によくわかる話(苦笑)。実際にある大手事務所がそういう育成方針を採ったこともあるようです。

いや、大多数がそうなんじゃないですかね。これは歌手ユニットだけではなく、例えばグラドルでも石丸あたりのDVDイベントなどで客の反応をみながら使える子を選別していったと思うんです。

我が軍もどうなんでしょう・・・ベリキューは2ユニットでFIXした頃から「それぞれの最年少メンバーが(年齢的にも芸の面でも)独り立ちするまでの育成機関」だと思って見ております。根拠というのは「今後のオーディションに備えて『ちゃんと育成しますよ』という保護者へのアピール」程度の思い込みレベルですけど、エッグオーディションが常設化された今も基本的にはそこから外れてはいないように見受けられます。

私的には、解散を前提としたアーティストは存在しないと思っています。対して、育成型アイドルユニットはその部分で矛盾しますね。

ただ、解散したくなくてもそうなってしまうことはある。例えば年齢相応の仕事がしたくなったとか、学業優先とかで成り立たなくなることはありえます。
ただ、モベキマスメンは(反社会的行為などを除き)基本的に辞めさせる(=引退させる)ことはないですよね。その一方で、メンバー自ら「辞めたい」という意思に反して無理強いはさせない姿勢だと感じます。ってのは、この仕事はモチベーションがとても大切だからです。自分の引き際は自分で判るでしょうし、それを無理に引きとめようとはせず、別の子にチャンスを与えてあげた方がいいでしょうし。

エッグにはベテランも結構いますが、その年齢に沿った仕事はあるでしょうから、自分がまだやれると思っている限りは、あきらめないで欲しいですね。でもそのチャンスは積極的にならないと掴めないかもしれないです。

アニメとアイドルってのは「固定客が強い」という点は共通してるものの、おっしゃる通り規模がまるで違うので、今となっては一緒くたにできないものですよね。そこのところは、わかってないんじゃなくあえて無視されているように感じられます。昔から支持層に重なる部分が多いと思われているせいでしょうか。数の違いだけ見てもそんなことはないと判断できるはずなんですがねぇ。

今は声優やアニソン歌手が凄い勢いで売れていますけど、彼女たちにも駆け出しの時代ってのがあるわけです。中には(お菓子系を含めた)アイドル経験者もおりますが、それはそれとして、声優を目指しているはずが、あれれ俺たちを裏切って他の業界へ行ってしまっただよ...的なものはそうはないはずです*1。ですので応援し甲斐があるというか、輪がどんどん広がっていく面白さがあります。
これはハロでも感じる部分かなと。

ただ、育成型アイドルの場合は、それはあくまでも通過点に過ぎないので、その後の輪が広がらないかな...ってのはある。

僕がハローやその周りの大人たちをいつまで経っても見捨てずにいられるのは、たとえソングライティングや企画の面で大いに不満があったとしても、最低限の責任感というか愛情というか、「君たちはビジネスの駒ではなく、(音楽)仲間、またはファミリーだ」という意識がまだまだ(まぁ年に1〜2回程度ですが)感じられるからだろうと思うのです。だからこそ生じる不満というのもあって、かえって困っちゃったりもしていますが(苦笑)。

以前も書いたかもしれませんが、その昔は「売れなかったら脱いでね」的なことってありましたよね。
でもこちらはそんな安易な姿勢で女の子の人生をもてあそぶ事はしないと思うんです。

仕掛けで儲けて食い潰そうという人々には真似できないスタイルであるのも事実で、今後も絶対に外してほしくないところです。

それは大丈夫かなと。
だって、冬の時代に森高とかWinkとかやっていたレコード会社の面々(WPとかPSとか)が今のトップですから、それは心配はしていません。

面白いのは常に裏を突いてくること。そして先に道を切り開くこと。それが結果的に一歩先を行くことになるのかなと。

その姿勢を忘れないで欲しいですね。

*1:こういうことをすると「踏み台」と言われ、バッシングされるはず。