「コンテンツは無料」時代系の話

「コンテンツは無料」の時代にいかに稼ぐかを考える(NIKKEI IT-PLUS)

ちなみに米国では、レコード会社以外の会社と契約するアーティストも増えるなか、「音楽自体は関連ビジネス(コンサート、グッズ、ファンクラブなど)で収益を得るための広告でしかない」「ネット上の違法コピーはテレビやラジオで音楽が無料で流れるのと同じプロモーションと考えるべきだ」「ネット上では音楽自体は収益源ではなくコストセンターと位置づけるべきだ」といった極論も一部には存在する。ネットの破壊力はすさまじく、音楽業界はビジネスモデルを根本から変えようと試行錯誤しているのである。

いやあ、もう「極論」じゃないっすよ(笑)。ハロプロは正にそうだし、吉本も「時間がないので後回し」の姿勢だけど事実上プロモーションと考えているのだろうし、オリコンYahoo!と共同で「ファンクラブ」サービスを開始している。危機感を持っている企業ほど先を見ている。
テレビばかり見ていると、そんな発想はなく単に「何故CDが売れないのか?」ばかり考えているだけになっちゃうので、我々も気をつけないとね。

いずれにしても、論文の題名はセンセーショナルであるが、完全無料のビジネスなど存在しない。コアビジネスの価値がデジタル化とネットワーク化で大きく低下したときに、その周辺や延長のビジネスでも稼ぐことにより「合わせ技一本」で収益を生み出すべきという、ある意味当たり前だけどなかなか実践できない真理を主張していると理解すべきではないだろうか。

つーか、民間放送はコマーシャルで成り立ってるやん。
ちょっと考えれば理解できる話だから、分かりやすく説いてあげる人が必要なんだよ。

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あと、時代に乗り遅れない方法としては、あまり変な投資話に巻き込まれないこと。
日本の場合...

  • 携帯文化の発達で「着うた」が若者中心に広く使われている
  • デジタルテレビで「コピーワンス」がある

ってのは、日本の技術が中心になっていることで成り立つもの。そのため技術に関する莫大な投資と、その回収に躍起になってしまう嫌いがあり、それで消費者がかなりの制限を受けてしまう。そうこうしているうちに世界標準から取り残されてしまう危険性はある。
日本の音楽産業も、しがらみ的にそういう部分と付き合うことは宿命ではあるけれども、世界標準的なものとバランスをとり、いつでも切り替えられるようにしておかないといけないね。