地下アイドル(その2)

確か昨日の深夜番組で地下アイドルが扱われたと思います。俺もザッピングしていたらちょこっと見かけました。テレ朝だったかな。
そのせいか、その直後にYahoo!検索などで100件程度の来訪者がありました。ありがとうございます(笑)。

そのときのコラムがこれ
丁度、書いてるとき村上愛さんの件があったんだよね。うーむ...まあ、それはそれとして、ちょっと付け加えます。

いわゆるアイドル予備軍商法的なものは、「スター誕生!」といったオーディション番組や、「レッツゴーヤング」のサンデーズ(あ、これは一応デビューしている子達ばかりだったかな?)や、「夕やけニャンニャン」といったテレビの中の世界だったりしたのですが、ごく一部のコアなアイドルファンは平尾昌晃音楽学院の発表会などをチェックしたり、大小の公開オーディションを見にいったりしていたようです。ここまでは1980年代*1。ただ、こういったスクール系ファンは少数ながら現在も地道に活動しています。

1990年に入り、アイドル歌手のCDセールスが不振となると、大手レコード会社が新人育成にファンを巻き込むような仕掛けを組んできます。これが東京パフォーマンスドールです。初期はライブハウス「原宿ルイード」で定期的にライブを繰り返し、ほぼ口コミでファンを広げていきます。このプロジェクトはソロシンガーの育成が目的だったと記憶しています。確かメンバーの所属事務所もバラバラだったような。彼女達自身はEPICソニーですからインディーズアイドルではありませんが、2軍・研修生的な子達に興味を持ったファンもいます。これは今のハロプロエッグファンに通じる部分がありますね。

同じく1990年代初頭、市場縮小によりデビュー枠が絞られてくると、デビュー予備軍を集めたイベントが開かれるようになります。代表的なものは「歌姫伝説」といわれるもので、当初は本当にメジャーデビューを目標にしている女の子達だったと記憶しています。当時はまだ「アイドル=アイドル歌手」であり、そのためにはレコード(CD)デビューが必須であることから、彼女達はプレアイドルと呼ばれるようになります。インディーズという言葉も歌謡曲ジャンルでは馴染まないもので、いわゆる自費出版的な扱いではデビューとは見なされない時代でした*2
ところが、イベントが順調に進み出すと、インディーズでも食っていける事務所が出始めてきます。まあ、女の子達は生活できませんが(笑)...それでもステージに立てることの満足感があるんでしょう。
また、そうこうしているうちに、アイドルの定義が「CMモデル→女優→CDデビュー」という流れになってしまう1995年頃から、このルートでのメジャー化の道はほぼ絶たれてしまいます*3。よって「プレアイドル自主制作盤アイドル」ということになってしまいます。要は同好の志の集まりに近い状況です。ただ呼称は「プレアイドル」のままでした。

さて、SPEEDやモーニング娘。らの力によって、再びポップスターが復活すると、ファンシーンが再び活性化するのですが、今現在はこういったタイプの若手女性歌手(ユニット)が共存しています。

A)メジャーデビューした人気女性歌手
B)メジャー事務所だが諸事情によりインディーズにいる歌手
C)メジャーデビューしても人気が出ない女性歌手
D)インディーズ歌手
E)何かのクライアントの要請で生まれた企画系歌手
F)インディーズ風だけど実態はスクール生
G)いわゆる「同好の志」的な歌手

アキバ系A)以外全てそれになりえます。
エッグはB)です。
ロコドル(地方アイドル)はD)E)F)です。
Aiai Music carnivalに出てくるのはA)G)以外です。

本来はG)のみが「地下アイドル」です。彼女達の曲はドロドロとしたアングラ系...ではなく(笑)、過去のヒットナンバーを歌っています。ビートルズバーのコピーバンドに近いノリかもしれないですね。
プレアイドル」→「地下アイドル」となったのは、単に言葉の意味を知っている人が少なくなってしまったのが原因じゃないかな...と推測しています。より意味的に判りやすくなったというか。

まあ、でも言葉は生き物ですから「A)以外全部地下だろw」って言われれば、まあそれも間違いじゃないんでしょうね。

*1:1990年代に片足を突っ込んでいる「乙女塾」もこの中に入れていい。

*2:今でもそうかもしれませんね。

*3:「プレイアイドル→声優」といった流れの説明も必要かもしれませんが、そのあたりはさほど詳しくないので割愛します。