アイドルの人気不人気コラムの書き方について(その2)

続き

ゆめりあさん(レス)。

私もたまには読んでいますよ。
ゆめりあさんは単に自分の意見(というか願望)の後ろ盾が欲しいだけなのでは?

コラムってのはあくまで主観的なものですから、現場の状況が把握出来ない状況下で、これだけを信じてしまうのはかなり危険です(苦笑)。
このサイトはミニコミ誌時代の「アイドル四季報」や「スクランブルエッグ」あたりまでは、公開型のシンガー系のオーディションや、ミュージックスクール発表会のコンテンツが満載でそれなりの資料的価値もあったのですが、プレアイドルやグラビアなどに(一部?)スタッフが浸かっちゃってる近年では、単なるヲタの視点とそれほど大差なくなってきている「書き手」もいらっしゃる様です。

そういう意味では、このページで比較してみると面白いでしょうね。

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さて。

タレント・アーティストの比較論を考える場合にとても大切な要素があるのですが、それは同じ土俵で戦えるか?という部分です。

それは人気の高低といった単純なものではなく、その子たちが今どういったレベルにいるのか?で論調も異なり、場合によって比較する事自体が意味を持たないことがあります。

AKB48はタレント育成プログラムとしてスタートしています。彼女たちの究極な目標は卒業。つまり「一人前」になることです。少なくとも初期のファンはその姿勢に共感している筈です。
秋元康プロデュースは概ねその「半人前」手法によってある程度の人気を確保しています。振り返ればおニャン子チェキッ娘でもそうでした。
さらに、おニャン子の場合は、始めからプロとして通用しそうな子『でも』「半人前」扱いされていたことが爆発的な人気の原動力になっていたと思います。
(国生さゆり・渡辺美奈代・渡辺満里奈などソニー系の子は特に。)

じゃあ、ハロプロにはそれはないのか?というと...ありますね(苦笑)。
初期のモーニング娘。は正にそうでした。ただコンセプト的に(大規模オーディションによって)プロとして通用しそうな子『だけ』を採用していることが大きく異なりますし、実際にそうなっています。ここがアーティスト事務所であるUFAのポリシーと実行力なんだと思います。
ただそうなるに従い、「応援」姿勢から「批評」姿勢に(コアなファンほど)変わっていくことになります。新入りメンバーに関しては素直に「応援」でいいのですが、もともとそういった「批評」の土壌に「応援」を挿し加えることになりますので、ここで「第5期メンバーはダメ」などといったバッシング(未熟な批判)にファンは翻弄されることになります。ただその後はそのようなことにファンも慣れ、第6期以降はそういった洗礼は和らいではいますが、ただ第5期は深層心理的にそう植え付けられたまま、未だに尾を引きずってしまっているのが現状です。

ここまでをまとめると、コアなファンの集合体的な心理として、「半人前」=「応援」したい、「一人前」=「批評」したいという傾向が浮かび上がります。

今までの話からだとモーニング娘。の例だと「一人前」ファンの意見が「半人前」ファンに勝っている様に感じますが、これが対ユニット同士で考えると、場の流れなどによっては「半人前」ユニットファンの方が優位な立場におかれます。何故なら「一人前」ユニットには批判されるだけのネタ(ネガティブイメージ)が豊富にあり、一方「半人前」型ユニットにはその材料に乏しいからです。
さらに弱いものイジメになりますので、「一人前」ユニットファンの意見はどうしても弱くなります。
実際、一部キッズファンにそのような傾向も伺うことが出来ます。

ただ今回のBerryz工房ライブ「にょきにょきチャンピオン」を観て、もうそういった「半人前」段階ではない...という印象を強く感じました。
昔ならば「今日は○○ちゃんは学校行事でお休みです。」だと単に「事務所が悪い」ということになったかと思いますが*1、今だと「本人を含めて何故上手く調整出来なかったのか」ということになるでしょう。それだけプロ意識が芽生えてきています。
そう考えると、もうそろそろゴールデンの歌番組に大量露出してもいい時期(時機)にさしかかっているのだと思います。年齢的にも娘。の加入時期とダブりますし、過去にもこの年代でブレイクなんてことは多々ありましたので。
と同時に(モーニング娘。と同様に)世間一般の「批評」の元に晒されてはいきます。
すると、多分に多くのファンは苦痛を味わうと思います。ただ私の周辺ではその覚悟は出来ている様ですし、ここで離れていく様では本当のファンではないのだと思います。

(ユニット同士が批判の元に晒されるというパターンはハロプロでもほとんどなかったことなので、それをバネにして人気を増幅させることが得策なのか、はたまたお互いにスルーした方が得策なのかは、夏のハロコンあたりを見てみないと判らない部分ではありますが...)

それと。
勘違いしないで欲しいのは、AKB48のファンは「応援」オンリーで「批評」ゼロかというと、決してそうでは無いと思います。現にスクランブルエッグでも論者によってはそういった「批評」スタイルで望んでいる方もいらっしゃいます。ただ流れとしてはどうしても「応援」スタイルになりがちで、ここは「批評」スタイルを貫いて欲しいと願います。そうしないとスタッフが読み違えてしまい、結果的に短期で終わっちゃうでしょうから。

とりあえず。
ここまで書くと中間層ファンの「移動」のメカニズムが概ね理解出来るかと思います。これをもの凄く簡単に(乱暴に)書くと「嫌いになって」移動するのではなくて「居心地が悪くなって」移動しているということになります。ただその理由が欠落している文章を読んでもダメだということです。
「居心地が悪い」とは「○○ちゃんはいいけど事務所の売り方がタコ」「売れたのでつまんない」「ファンの質が下がった」とかそういうことです。これも何故?という部分が欠落していますので、随分と乱暴な表現ですが(笑)。もっと乱暴に書くと「飽きた」ってのもあるね(苦笑)。

さらに、移動先のファンにとっては「居心地が悪くなって」移動してきたファンを快く受け入れるか?という問題もありますので、その辺りの状況も同時に把握しておく必要がありそうです。

*1:事務所の管理が悪いという事実もあったと思いますが、深読みするとSTK対策だったという側面もあるかと思います。