「音楽配信」について

音楽配信メモ」あたりを読んでいて気が付いたんだけど、今までマニア向けのサービスだと思っていたダウンロードサービスが、そろそろ大衆化するこの時期において、「配信」という言葉が一般顧客にどう映っているのかを考えた方がいいんじゃないか?という気がしてなりません。

そもそも「配信」とは...

通信社・新聞社・放送局などが、入手した情報を関係方面や支社などに流すこと。

(goo辞書より)

...のこと。
ロイターが共同通信社にニュース記事を送ったり、放送業界でいう「素材送り」(主に地方局がキー局宛にNTTマイクロ回線等を使用し、ニュースや情報番組向けの素材映像を送ること)がそうなんだと思うんだけど、そういった言葉が一般化するのにはどうも抵抗があるんだよなあ(笑)。

ただ代わりの言葉が思いつかないことも確かで、インターネット上での場合は...

レコード会社および専門業者などが、音楽・映像情報を一般顧客に流すこと。

...という意味になってしまっているのが事実。
なので、例えば「音楽配信業者」という言葉は事実上OKだと思っています。要は送り手側の行為を表した用語だということで、どんな手段であろうと配信は配信なんだという理屈は理解できる。
ただ上の定義では、ストリーミング/ダウンロードといった、受け手側が情報を「保持できない/できる」といった条件は問わないことになるので、ここを明確にしておかないと、このサイトは何が出来るの?...という余計な疑問がハードルになりかねない。実際にストリーミングサービスも「配信」いう言葉を使っていますからね。

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これからが本題。

何が言いたいかというと、送り手が好んで使う「配信」という言葉よりも、受け手が使う「ダウンロード」という言葉をサイト上で統一的に使用しているかで、その配信サービス業者のポリシーが何となく判断できるということ。

「歯医者さんの看板で血をイメージさせる赤い文字が使われているところはデリカシーに欠けている」みたいな話じゃないけど、顧客サイドに立った「ダウンロード」を使用することが望ましいだろうね。具体的には「本日より配信開始!」じゃなくって「本日よりダウンロード開始!」がよろしいんじゃないかと。

例えば、Yahoo! Musicでは「ミュージックダウンロード」という名称を使っています。
moraでは若干混乱している様子もあるが、「ダウンロード開始♪」という表現は好ましいですね。
iTMSでは「配信サービス」という名称で送り手を表現し、あとは「ダウンロード」となっています。

一方、我らが(笑)Maxmuseでは「配信」と「ダウンロード」が混在しているんだよなあ。う〜む(苦笑)...