℃-uteに何を歌わせたいか?

旧サイトで「書きます。」と言ってそのままにしていたものです。
まあ夏休みの、自由研究みたいなもんだと思ってください。

さて、そろそろ始動しだした℃-ute...なんですが、今のところ彼女たちには明確なコンセプトはありません。 まあ、まったり系を狙うのならば別にそんなもんなくてもいいんだけど(笑)。

ただ、このユニットの中には将来を有望視されている子も少なからずいるはずです。「少なからず」じゃなくって「全員だろ」...まあ俺もそう思いたいです(笑)。で、それは女優なのかモデルなのか歌手なのか...と今のうちから選別する必要はありませんが、現在彼女達が各々持っているイメージとか課題とかをこうあぶり出しておいた方が、個人的には後々楽しめるんじゃないかなあ...と感じています。

で、今回妄想するのは「誰にどんな曲を歌わせたいか?」。
この手の話題は、ちょっと前までは○○ちゃんにハローの××先輩の曲を...という想像が中心でしたが、そんなことは言うまでもなく世の中が自動的にそう動いてしまっているので(笑)、妄想のし甲斐がなくなっちゃいました(苦笑)。

なので、今回は1990年代にリリースされたソロアイドル歌手の曲をセレクトしてみたいと思います。

何故1990年代なのかというと、1980年代だと歌謡曲自体がライトな方向に行き過ぎてしまっていることと、また聖子フォロワー的なイメージのアイドル歌手が多いため、個人的に今の音楽志向にフィットしないと思えること。
またソロにしたのは、適性をみるには安易にグループにせずソロの方が良いだろうという単純な理由と、「ソロの集合体としての℃-ute」というイメージの仮定を常に私の頭の中で保持していたいという願望があるからです。

しかし、1990年代以降(から今日まで)はユニット形式がメインストリームで、各メンバーにフィットする楽曲を探すのは困難だったりします。

さらに極端なメジャーやマイナーは避けましたので、当時のアイドルファンなら「半分程度は知っているよ」というレベルのラインナップに落ち着いています。
ただ多くの曲は残念ながら廃盤です。アイドルのCDって中古市場で定価以上になるものが多いので、この手のコラムでは紹介しづらいところなんですよね...再発あるいは音楽配信に期待したいところです(汗)。

それではどうぞ。
(年齢の低いもの順。表記は「メンバー/曲名/オリジナルアーティスト」です。)

萩原舞/クローバーが咲いたから…/山口リエ
(作詞:原真弓/作曲:広瀬香美/編曲:根岸貴幸)
まだ、小学4年生だっけ?...相当若いんだけど(笑)。
私的には始めから子供向けとして作られた曲を歌わせるよりは、少し大人びた曲を歌わせた方がいいと考えています。その中でも舌足らずな魅力を持っているロリ顔系アイドルの楽曲がとてもフィットしそうな予感。リアルロリがロリ風味のアイドルの曲を歌う...カステラに蜂蜜をぶっかけて食べる様なイメージですね。
この曲は広瀬香美さんの提供曲。ハロプロファンには何故か広瀬香美さん待望論があるらしい(笑)。山口リエさんは歌唱力がアレだったのですが、キュートさを前面に出す作風で上手く乗り切っています。
ただこの曲はいわゆる「Aメロ〜Bメロ〜サビ」ではなく、「Aメロ〜Aメロ〜サビ」という展開になっています*1。これを考えると姉妹曲的な存在の「ときめきはひとりぼっち」の方が展開的にはいいですね。まあどちらの曲でもいいのですが(笑)...でもこの曲のサビの「絶対!」ってところは充分なオカズになりそうです。
他には山口あゆみさんの「だいすき」とかもフィットしそうですね。
(※この曲は廃盤。同名シングルとアルバム「Charm」に収録。)

岡井千聖/陽春のパッセージ/田中陽子
(作詞:森雪之丞/作曲:岡本朗/編曲:鷺巣詩郎)
今回のセレクトの中では一番の有名曲だと思われます。え?知らないって?...すいませんねえ(苦笑)...まあそれでも聴けば誰でも好きになるタイプの曲ですね。
ノリはアップテンポで一応盛り上がると思います。
千聖ちゃんは年少組の中では一番難しいですね。彼女の様に一点の曇りもない笑顔を持っているアーティストって極めてまれだと思います。だからそれに似合う既製服はなかなか見つからないかもしれないですね。ただし一度寸法さえ測ってしまえば、四季感のとても強い子なので、メリハリをつけることによってイメージは無限に広がっていきそうです。
よって、この曲も季節感で選んでいます。
彼女はこの業界で”今一番足りない何か”を多く含んでいます。意外につんく♂さんのアイドルの原体験がここにあるかもしれません。
(※この曲は「Myこれ!クション 田中陽子 ベスト」PCCA-01871で聴くことが可能。)

鈴木愛理/マーガレット/西野妙子
(作詞:川村真澄/作曲:馬飼野康二/編曲:林有三)
愛理ちゃんはお歌がとても上手いってのは多分に誰でも知っているところ。なので俺のことだからTPD方面のソロ系楽曲で攻めるんじゃないかと期待している方もいらっしゃるでしょうね...でもそれは避けたいです。
これが学問や記録を狙う競技だったら、天才少女として飛び級進学をさせることもあるかもしれませんが、その瞬間にだけしか味わえない感性まで飛び越してしまうことだけはさせたくないです。それは彼女がある程度大人になるまではそうして欲しいことでもある。
この曲(デビュー曲のc/w)がレコーディングされたのは多分に西野妙子さんが12〜13歳くらいの頃。その後実力を買われより大人っぽいイメージの曲を歌い出すことになるのですが、これはシンプルに切ない少女の気持ちを歌った名曲ですね。但し歌唱センスがあることを知ってか難易度は高いです。なのでその分得られる「きゅんとした切なさ」は充分すぎるものがありますね。
愛理ちゃんの将来的な青写真はまだまだ想像できませんが、「歌えるから」と安易に型にはめて先へ進むと心配する率は高くなりそう。ユニットだとある程度のコントロールがききますが、ソロだと本人の揺れ動く少女の気持ちを置き去りにしてしまうといった課題が未来に見えてきそうです。。
(※この曲も廃盤。1stシングル「A級キッス」のc/wのみの収録なので、入手はかなり困難だと思う。)

中島早貴/初恋通り/中嶋美智代
(作詞:遠藤京子/作曲:遠藤京子/編曲:武部聡志)
Berryz工房の中でアイドルポップスが一番似合いそうなのは?」と問いかけられたら、多分に半数以上の方が「嗣永桃子」と答えるでしょう。
「じゃあ℃-uteでは?」...答えは割れると思いますが、私は「中島早貴」を推します(笑)。
なので思いっきりそれっぽい曲をセレクトしています。同じ「なかじま」繋がりですし(笑)。それならいっそのこと「どうぶつでんわ」でも良かったんだけど、あれは大人っぽい年齢の子が歌うからたまらないのであって、この世代が歌うと単なる童謡ですって(笑)。
なんだろう、このメンバーの中では中島早貴が一番アイドルポップスマインドを上手に吸収しそうな印象なんですよね。本人にはとても失礼かもしれないけど、心地よいヘタウマ感があるんですよね。
1990年代のソロはかなり高音で個性的な歌い方をする子が多かったのですが、そういったタイプ...具体的には中島美智代とか三浦理恵子とか吉成圭子の為だけに作った楽曲もこなせそうだし、1990年前後の緩やかめのアイドル(今で言えば萌え系だね)の、例えば山中すみかとか増田未亜とかでもいけそう。
もう少し経てば桃子ちゃんとまた違った「小悪魔的な魅力」が出てきそうな予感もするし、意外にファン泣かせの技巧派(笑)に化ける可能性もありそう。
また千聖ちゃんと全く別の攻め方が面白そう。ある意味季節感を感じさせないのもいい。
(※この曲も廃盤。ただ乙女塾だから入手は比較的楽だと思う。)

年少組は以上。

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年少組は王道アイドルポップスを歌わせて、彼女達のピュアなハートをまるかじりしたいなあ...って思っていますが、年長組はそれとはやや異なる傾向の曲を選んでいます。

村上愛/悲しい林檎/西野妙子
(作詞:川村真澄/作曲:馬飼野康二/編曲:林有三(1989)新川博(1991))
しかし悩んだ...1stアルバムの「PRETTY TRIANGLE」にするか「嘘つきピアス」にするか、それとも2ndアルバムの「じゃじゃ馬娘」にするか...ある意味今が旬の「青春っきゃないじゃない!!」にするか(笑)*2...で、結局シングル曲を採りました。面目ない(苦笑)。
アレンジは(1989)と(1991)の中間くらいが丁度いいかな。
西野妙子さんって色んなサイト見る限りは評価別れてますね。曲の評価が...まあそれだけ世界観の広い方だったんですが、歌謡曲路線的な一連の楽曲(1991年頃)はあらゆるアイドルポップスの中でハロプロの世界観に相当近い存在だと感じています。
西野妙子さんは初期の方の歌い方の方に味があり、(1989)ヴァージョンが自分らしさがあって一番いい。だけど1992年に再録したベスト盤はスキルだけで押し切っている。上手くなる代わりに『味』が無くなり、個性が埋没してしまうって結構陥りやすいことだから、みんな自分の昔の曲を聴いてみるといいよ...って誰に言ってるんだか(苦笑)。
(でもハロプロの良さって、成長で失われがちな、だけど一番大切にしたい声質の個性(上の『味』だね)をきちんと守っているんだよね。)
ごめん、めーぐるちゃんの話だったね。
めーぐるはちょっとサバサバしたボーイッシュなイメージもあったりするので、90'sからすると瀬能あづささんのような、爽快感のあるロックンポップスナンバーなどが容易に想像できるんだけど、私はあえてそれは避けてほしいなあと思っています。淡白なボーカルパフォーマンスに終始する危険性が高いので。まあハロプロだったら放っておいても避けてそうだからあまり心配はしていませんが。
彼女の場合は比較された方が伸びるタイプだと想像しています。なのでソロで勝負するよりユニットのエース格的存在の方が好ましいかな。多分に聞き上手な性格だと妄想しておりますので(笑)、かしましいメンバーたちを一歩引いてまとめる...といった役割が俺的には萌えポイントだと思う。
だけどソロはちょっと艶っぽい、ダサカッコいいという曲を歌って欲しいですね。今だと背伸び感のある子どもっぽさだね。
(※この曲も廃盤。バージョン・ボーカルに拘らなければ今のところ入手はしやすいと思う。)

矢島舞美HISTORY BOOK/加藤紀子
(作詞:須貝智子/作曲:鶴由雄/編曲:鶴由雄)
舞美ちゃんには思いっきり先輩の曲を歌わせちゃいたいです。
舞美ちゃんは無色透明さが売りの子。女優としてはその無色透明さが後々活きてくると思いますが、歌手としては予めイメージを作ってあげないといけないんですよね。
ただそれが難しい部分で、いわゆる女優系アイドルが歌手としてデビューするという場合、大体の場合は暗くてアナクロな楽曲イメージに終始してしまうんです。
それは歌手としてデビューすると同時に、女優としても花開いていった山口百恵さんの影響が未だに息づいているてことなのかなあ...
それだとありきたりでつまらないので、もうちょっとポジティブ感を出した曲がいいかな。この曲もミディアムテンポの楽曲で煌びやかさはないですが、詞はポジティブで芯の強さを感じさせる素敵な曲です。
確か、声質はややハスキーだったかな。美少女でややハスキーってのは私の好きなタイプなので、ユニットではこぼれてしまう様な曲を拾って歌うと面白いかもしれません。何がハマるかは何とも言えませんので、とにかくチャレンジですね。
ただ声質は変えないで欲しい。
(※この曲も廃盤。シングル「電車のひと」あるいはアルバム「de beaux」で聴くことが出来るのでややハードルは低い。)

梅田えりか/新しいシャツ/Qlair
(作詞:椎名可憐/作曲:KAN/編曲:西平彰)
唯一のユニット曲ですが、実質上、メンバー吉田亜紀さんのソロの曲だったかな。オケにセリフがあったらちょっと使えないですけどね(笑)。
また、ハモリは誰かにやらせてみても良いですね。もしゲストで先輩が出演するならその方にお願いしても面白そう。
彼女には大人っぽくJ-POPっぽいシビアな曲を...と単純に考えていましたが、もしソロでデビューした場合、デビュー曲はルックスイメージから押し一辺倒なJ-POPフォーマットに準じたものになりそうな予感もするので、今からそれを歌わせちゃうとデビュー時に完成しすぎてしまう。ハロプロはそういったスクール系のガールズユニットとは違うので、あくまでも世界観を縮めないことも大切だと思う。
よって矢島舞美と同じポジティブさを感じさせる曲としたのですが、かなり傾向は異なります。
舞美ちゃんと同い年で、体格も似たような感じですが、私のイメージは舞美ちゃんは芯が強く直線的な性格、梅さんはそれよりも随分としなやかで女性らしさの曲線美を持っていると感じています。
この曲もポジティブ感のある曲ですが、こちらはしなやかさ、繊細さが必要。単に軽く歌うとキマらないのでかなり難易度は高そう。
(※この曲も廃盤。乙女塾なのでそこそこの数は出回っているもののQliarは人気が高いので、入手は多分にやや困難。だが年末にソニーから発売される「ミラクルバイブル」シリーズにQlairがラインナップされているらしいので、期待はしたいところ。)

以上。

私的にはこの3名(村上・矢島・梅田)でダンサブルでクールな感覚のユニットを是非お願いしたいところですが、そうするとユニットはかなりタイトなものになるでしょうから、個性が死んでしまうかもしれません。
ただ、村上愛の艶っぽさ、矢島舞美の芯の強さ、梅田えりかのしなやかさ...というそれぞれの持ち味があると思いますので、個性のフィードバックが上手い具合にユニットに結集されるというものがあると面白いですね。

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おまけ。
私は全く参考にしていませんが、こんなのもあるね。

*1:ちなみにつんく♂さんアイドルポップス処女作「ずっとそばにいてね」も「Aメロ〜Aメロ〜サビ」です。Aメロがかなり長いです。

*2:作曲:JOEY CARBONE